「ちびびの森」の新たな挑戦
岐阜市に位置する非営利保護猫シェルター「ちびびの森」が、今、新たな大改装プロジェクトを進めています。その目的は、老猫や病気を抱えた猫たちの生活の質(QOL)を高めること。
「ちびびの森」は、設立から2年が経とうとしており、この間に540匹以上の猫のレスキューと450匹以上の譲渡を成功させまし た。さらには、能登半島地震によって影響を受けた猫たちも190匹以上受け入れています。これらの活動により、地域の殺処分数を減少させることに成功しましたが、現在シェルターは新たな課題に直面しています。
直面する課題
シェルターの現場では、猫たちが安心して過ごせる環境が求められています。具体的な課題としては以下があります。
1.
ケージの過密化: 現在、ケージの数が増えすぎており、猫たちにも人間にもストレスのかかる状況です。
2.
医療設備の不足: 酸素室や治療室、老猫専用の部屋などが必要とされています。
3.
冬場の対策: 冬季に向けた暖房費用や断熱対策が急務です。
これらの問題を解決することで、猫たちにより快適な環境を提供し、一匹一匹の命に寄り添った運営が可能になります。
改装の内容
「ちびびの森」は、以下のような改装を行うことで、猫たちのQOL向上に努めます。
- - 医療用個室: 12室設置し、治療や療養を快適に過ごせる空間を提供。
- - 酸素室: 呼吸器疾患の猫にも対応できるように設置。
- - 老猫ルーム: 滑りにくい床と日光浴ができるスペースを完備。
- - 白血病キャリア専用室: 感染リスクを管理しつつ、広く快適に過ごせる部屋を設置。
これにより、単なる収容所ではなく、命を尊重し支えるシェルターとしての機能を持たせることを目指しています。
全国のモデルケースへ
現在、日本の多くの保護猫シェルターが資金不足や運営の困難から苦しんでいます。「ちびびの森」は、医療面での充実を図ることにより、これらの問題を克服するためのモデルケースとなることを志しています。
この取り組みが実現すれば、以下のような社会を目指せます。
- - 受け入れ場所を失った猫たちを減らす。
- - 安心して最期を迎えるための「終生ケア」のモデルを全国に広げる。
- - 地方自治体や他団体との連携を強化し、持続可能な運営モデルを確立する。
これにより、社会全体で猫たちの命の質について考えるきっかけも提供できるでしょう。
クラウドファンディングのご案内
この大改装を実現するため、クラウドファンディングが実施されています。目標金額は2,222万円で、期間は2025年9月11日から10月31日まで。集まった資金は、改装費用や猫たちの医療費に充てられる予定です。
詳しくはクラウドファンディングのページをご覧ください(
こちらから)。
「ちびびの森」は、今後も猫たちのために必要な環境整備を行いつつ、“命の尊厳”を一緒に考えていく場を提供していきます。これからも多くの支援の手が必要です。あなたもぜひ、その一助となってください。