南シナ海の島しょにおける変化を衛星データで検知する技術の成功

南シナ海の島しょでの変化検知に成功

株式会社New Space Intelligence（NSI）は、株式会社三菱総合研究所（MRI）と連携し、南シナ海の島しょ部での変化状況の分析を行いました。この取り組みは、衛星データを活用して行われ、埋め立てや埠頭建造に伴う変化の検知に成功した報告があります。

1. プロジェクトの背景と目的

NSIは、衛星データを用いて情報を分析し提供するための技術を開発しています。2023年12月にはMRIからの出資により連携が始まりました。今回のプロジェクトは、今後の社会における衛星データ活用の実証を目的としています。特に、南シナ海地域のような不確実性の高い地域において、衛星データを利用することで、客観的な情報を提供する必要性が高まっています。

衛星データ市場は全世界で10兆円規模に成長すると予測されており、NSIとMRIはそれぞれの強みを活かしながら、様々なニーズに応じたサービスを開発中です。

2. PoCの成果

今回のPoCでは、帯域ごとに異なる解像度の衛星画像を用いて、南シナ海の特定地域における埋め立て状況と施設の建造に関する詳細な分析が行われました。まず、同地域の埋め立て工程に関する仮説を立て、次に衛星データを解析することでその仮説を検証し、変化検知手法を考察しました。

さらに、衛星画像以外にも公開情報や船舶のデータなど、さまざまな情報を集約して分析した結果、埋め立てや施設建設に関する重要な変化の検出に成功しました。これにより、今後のサービス開発に向けての方向性が明確化され、定期的な変化の把握やリスク予兆の情報提供が可能になると考えられています。

3. 今後の展望

本PoCで得た成果を受けて、NSIはさまざまな業界のニーズに応じたインテリジェンスサービスの開発を進めていく予定です。特に安全保障や防災、インフラ監視、海上物流などの領域での活用が期待されています。将来的には、より多くの地域や状況に対して、継続的な監視を行うことで、重要な情報を提供し続けることが目指されています。