株式会社elleThermo、未利用排熱をエネルギー化するシステムを開発し5,000万円調達

株式会社elleThermoの新たな挑戦

株式会社elleThermoは、未利用排熱を活用して電力を生み出す革新的なシステムの社会実装を目指し、5,000万円の資金調達を行いました。この取り組みは、エネルギー問題の解決や持続可能な社会の実現に向けた重要なステップです。

STC技術の背景と特長

elleThermoは、東京工業大学から生まれたスタートアップで、発明者でありCEOの松下祥子氏（戸籍名：生方祥子）は、東日本大震災をきっかけに「安心して使える発電システム」の必要性を強く感じました。スタート地点は、色素増感型太陽電池に関する研究から導かれた「半導体の熱励起」による発電技術の開発でした。これがSTC（半導体増感型熱利用電池）です。

STCは、低温度の未利用排熱を利用し、発電することが特徴です。温度差が不要であるため、広範なユースケースが期待され、さまざまな分野での応用が見込まれています。

資金調達と今後の展望

最近のシードラウンドでの資金調達により、elleThermoは大学の研究から実際の産業用途へとSTC技術を進化させることが可能になります。松下CEOは「数年の理論証明を経て、JSTのプログラムに採択されたことは大きな前進です。これから期待できるのは、STCをさらに発展させ、社会に貢献することです」と語ります。

また、エンドユーザーと共にユースケースの開発や仮説検証にも取り組む予定です。これらのステップを通じて、彼らの技術をより多くの人々に届けるための基盤を固めていきます。