香りで体験するクラシック音楽「夜のガスパール」の魅力

クラシック音楽を香りで体験する

クラシック音楽を香りとして楽しむ新しい試みが、香水ブランド「La Nuit parfum」によって実現しました。特に注目すべきは、モーリス・ラヴェルの名作『夜のガスパール』をテーマにしたオードトワレのセットです。この商品は、9月21日に発売され、合計3つの香りが楽しめます。それぞれの香りはラヴェルの楽曲の特徴を巧みに表現しているので、音楽ファンや香り好きにはたまらない内容になっています。

『夜のガスパール』の香りのプロフィール

オンディーヌ

第1曲の『オンディーヌ』は、水の精が男を誘惑するストーリー。香りはトップにウォーターアコードを用い、ミドルでスズラン、ラストにはバイオレットが広がります。水の透き通ったイメージを感じる艶やかで官能的な香りです。

絞首台

第2曲の『絞首台』は、吊られた男と鐘の音の不気味なコントラストを表現。こちらはトップがレザーで、ミドルにエレミ、ラストにはシダーを使用。グロテスクさと重厚さが感じられる香りです。

スカルボ

第3曲の『スカルボ』では、真夜中に暴れ狂う小鬼の様子を香りで表現。フレッシュなクローバーがトップに、ミドルにはネロリ、そしてラストにはオークモスが組み合わさっています。スパイシーで刺激的な香りは、まるで音楽が生きているかのような体験を提供します。

香りの監修者、和泉侃氏

この魅力的な香りを設計したのは、淡路島在住のアーティストである和泉侃（いずみ・かん）氏です。彼は“感覚の蘇生”をテーマに、ホテルやショップの香りのデザインも手がけています。和泉氏の考え方に基づき、香りで音楽や空間を体験することが可能になりました。

特徴的なパッケージデザイン

『夜のガスパール』のオードトワレセットは、楽譜をイメージしたクラシカルな外装で、内装はウレタン敷き。ビンの下部を押すことで香水が取り出せる仕組みは、まるでピアノの鍵盤のようで、開くたびに音楽の楽しさが感じられます。

ブックレットでさらに深く

このセットには、ラヴェルの音楽をさらに楽しむための読み物が付属。内容は、楽譜や曲の解説、ラヴェルに関するインタビュー、さらには彼に影響を与えた詩についても触れています。また、音楽と香りに関するエッセイも含まれており、聴覚と嗅覚だけでなく、視覚も刺激する内容になっています。

特に、写真家・野村佐紀子氏による『スカルボ』をイメージした作品は、ブランドのInstagramアカウントで公開され、作品同士のコラボレーションも今後期待されます。