障害年金審査の見直しがもたらす影響と申請者の対策
昨今、障害年金の審査について大きな変化が見られています。特に、7,500件にのぼる審査のやり直しが行われ、その結果「支給から不支給」へと変更されたケースが報告されました。これは、厚生労働省が2026年1月16日に発表した「障害年金における認定調書の取扱い」に関連しており、まさに波紋を呼んでいます。
認定調書の取扱いについての調査結果
日本年金機構障害年金センターによる調査では、障害年金を認定する医師が記載した調書が、職員の判断により別の医師に依頼されるケースが明らかになりました。およそ7,500件に対する審査がこうして行き直された結果、811件において「支給」とされていた判断が「不支給または下位等級」に変更される事態が発生。最終的な判断において、41件での疑義が示され、これが申請者にとってどのような影響をもたらすか注目されています。
認定プロセスの公正性
調査の結果、認定の判断プロセスにおいて疑念が生じることで、透明性や公平性が脅かされているのではないかとの懸念も挙がっています。初診日や申請書類の整合性が問われる中で、精神疾患における複雑な実態が影響を及ぼしていることは否めません。
判断が「揺れる」背景とは
当法人の専門家の視点から分析を行うと、特に注目すべきは「申請書類の曖昧さ」です。申請者側の対応不足が混乱を招くケースも多く見受けられます。以下に、よく見られる3つの対応不足を挙げます。
1.
単純な記載ミス
障害等級の記載を誤ることが多く、例えば3級相当を2級とする間違いがしばしば見受けられます。
2.
判断理由が不明確
再認定で「増額改定」とされたが、以前の診断書と内容が変わらないという事例です。
3.
書類の不備・確認漏れ
初診日を証明するための資料が整わないことがあります。たとえ資料が揃っていても、確認が漏れれば問題となります。
申請者が取るべき対策
さて、当法人では約2,500名の支援を通じて受給率98.8%の成果を上げています。その経験を基に、申請者が注意すべき重要な対策を3つ提案します。
対策1: 初診日の証拠をしっかり整備する
初診日についての資料を整えることは、特に精神疾患においては重要です。具体的には、次のように行動することが求められます。
- - 初診日を示す資料(紹介状や領収書など)を探す
- - 転院歴を時系列で整理する
- - 複数の病気がある場合、どの病名で請求するか明確にする
このように整理することで、審査の過程において「初診日が不明瞭」であるとの判断を回避できます。
対策2: 診断書と申立書の整合性を保つ
診断書と申立書における情報が矛盾しないようにするためには、症状の波や支援の実態を具体的に記載しましょう。
- - 「誰が・何を・どの頻度で」支援を受けているのかを明記する
- - 申立書と診断書に齟齬がないかを提出前に確認する
この整合性が取れていないために、疑義が生じることが多々あります。
対策3: 提出前に第三者のチェックを
書類の整合性が乏しいと、審査過程で疑義が生じやすくなります。書類の提出前に、第三者による確認を徹底することが推奨されます。
- - 書類間の一致を確認する
- - ミスが出やすい箇所を第三者が再確認する
- - 提出物をすべてPDFにして保管する
これにより、何か問題が生じた際の検証がしやすくなります。
専門家の見解
社会保険労務士法人 全国障害年金パートナーズ代表の宮里竹識氏は、今回の調査結果について「単に恣意的に結論が動かされたというわけではなく、処理期間や確認プロセスが複雑に絡んでいる」と述べています。そして、申請者は初診日や支援の実態を「読み取れる形」で整備する重要性を強調しています。
厚生労働省は2024年5月の職員ヒアリング調査を基に、新たな方針を2026年4月末に公表する予定です。当法人は引き続き、障害年金申請に関する支援を行い、社会的な議論に貢献していきます。
会社概要
社名:社会保険労務士法人 全国障害年金パートナーズ
所在地:東京都千代田区神田佐久間町1-8-4 アルテール秋葉原708
代表者:宮里竹識
事業内容:うつ病による障害年金申請専門サポート、障害年金相談業務
公式サイト:
全国障害年金パートナーズ