訪日タイ人が選ぶ次回旅先の魅力とは
最近の調査によると、訪日タイ人が次回訪れたい都道府県のトップに立ったのは、豊かな自然と美味しい食材で知られる北海道です。その背景には、円安に後押しされて急増するタイからの旅行者が日本の新たな魅力に惹かれていることがあると言われています。特に、過去の訪問経験から定番の観光地である東京や大阪を経て、徐々に地方の観光地へと目を向け始めています。
タイ人旅行者の新たなニーズ
調査によると、タイ人旅行者の主な関心は「自然」「郷土料理」「温泉」「雪景色」といったユニークな文化体験に向いています。この結果から、従来の「モノ消費」から「コト消費」へのシフトが見られ、物を買うのではなく、その土地ならではの体験を求める傾向が明らかになりました。さらに、訪日リピーターが増え、地方へも目を向けられるようになってきています。
興味深いことに、次回の訪問先としては佐賀や山形などの地方がトップ10にランキングされており、これも新しい風潮を示しています。これは、リピーターが日本の魅力をより深く知ることで、観光地が分散していることに起因しているでしょう。
デジタル時代の情報収集
日本旅行を計画する際、タイ人は主にFacebookやYouTubeといったSNSを情報源にしています。これにより、訪日観光のプロモーションにはテキスト情報だけでなく、動画を活用したアプローチも欠かせないと言えます。特に、地方観光においては視覚的な情報が大変重要です。
地方旅行における課題
しかし、地方旅行にはいくつかの懸念点も存在します。言語の不便さや交通のアクセスが悪いこと、リアルタイムでの情報収集が難しい点、インターネット環境やキャッシュレス決済が整っていないといった要素が旅行者の不安の種となっています。これらのデジタル関連の問題は、スマートフォンを日常的に使用しているタイ人旅行者にとって、特に重要です。地方への誘客には、これらの環境整備が鍵だと言えるでしょう。
旅行同行者の傾向
また、旅行時の同伴者については、カップルや家族が最も多く、全体の半数以上を占めています。一方で単独旅行は少数派という結果となりました。このことから、タイ人の旅行スタイルは、連休を利用して気軽かつ頻繁に訪問する傾向があることがわかります。
旅行予算と特別な体験
タイの旅行者が日本旅行にあてる予算は平均して20,000〜40,000バーツですが、高価格帯の予算を組む層も一定の割合で存在していることが示されました。特別な体験に出費を惜しまない富裕層もこの市場において確実に存在します。
結論
株式会社コアストーリーの調査結果から、日本に対するタイ人旅行者の興味と関心が年々多様化していることが明らかになりました。次回の訪日では、従来の観光地だけでなく、未訪の地方へ足を運び、体験重視の旅行を楽しむ傾向が強まることが期待されます。日本の各地域がこれに対応することで、さらなる集客が見込まれるでしょう。