国際海事機関の会合でメタノール・エタノール船の安全基準改訂が合意
国際海事機関の会合での新基準合意
令和8年9月14日から18日、英国ロンドンで開催された国際海事機関(IMO)の第12回貨物運送小委員会(CCC 12)において、船舶に使用されるメタノール及びエタノール燃料の安全基準に関する改訂案が合意に至りました。この会合は、国際海運分野の脱炭素化に向けた重要なステップとなります。
メタノール・エタノールの重要性
メタノールとエタノールは、環境負荷の低い燃料として注目を集めており、特に船舶の運航においては、これらの燃料の実用化が進んでいます。従来の化石燃料からの転換を促し、二酸化炭素の排出削減を実現することが期待されています。特に、合成燃料やバイオ燃料の導入が進めば、持続可能な代替燃料としての役割を果たすでしょう。
改訂の内容とは
会合での合意内容としては、まず「乗組員の保護」に関する新たな章が追加された形で、全18章から構成される改訂ガイドライン案が承認されました。日本は、安全性向上と規制の合理化を両立させる観点から、燃料補給所の漏えい検知や換気の要件、燃料タンクの配置基準などについて具体的な提案を行い、その多くが新基準に組み込まれる形で評価されました。
この改訂案は、今後2027年6月に予定される第113回海上安全委員会(MSC 113)での承認が見込まれています。
二酸化炭素回収システムの検討開始
さらに、今回の会合では「船上二酸化炭素回収・貯蔵システム」(OCCS)の安全基準についても検討が始まりました。このシステムは、船舶が排出する二酸化炭素を効率的に回収し、貯蔵するための技術であり、国際海運からの温室効果ガス排出削減に向けた重要な取り組みです。今後、目標指向型で技術中立なガイドラインの策定が進められる予定です。
まとめ
国際海事機関のこの会合は、持続可能な航行に向けた新たな取組を推進する重要な機会となりました。メタノールやエタノールといった代替燃料を中心とした安全基準の改訂は、国際的な海運業界の基盤をより強固にし、環境に優しい未来を築いていくための第一歩となります。