京王線沿線を舞台にした新感覚ホラー小説『眼下は昏い京王線です』が発売

新感覚ホラー小説の登場

近年、ホラーブームが加速する中、注目の作家・芦花公園が新たな力作を発表しました。その名も『眼下は昏い京王線です』。2024年8月28日に双葉社からリリースされるこの短編集は、京王線沿線を舞台にした奇妙でエモーショナルな物語を描いています。

独特な設定と魅力

本作は、短編集という形式を取りながらも、共通のテーマでつながった連作となっています。主人公たちは、「本当に障る話」を探求する男女。彼らの冒険はただの恐怖だけでなく、様々な人間的感情を引き出す要素が散りばめられています。それは、ホラーというジャンルの新たな味わい方を提供し、「怖いものが苦手な方でも楽しめる」と著者は語ります。

著者・芦花公園の背景

芦花公園は東京都出身の作家で、小説投稿サイト「カクヨム」で話題となった作品『ほねがらみ―某所怪談レポート―』で注目を集めました。その後、2021年には『ほねがらみ』（幻冬舎）として単行本化され、正式に作家デビュー。『異端の祝祭』に続く「佐々木事務所」シリーズなど、他にも多くの作品を発表し、ホラー界の新星としての地位を築きつつあります。

読者へのメッセージ

著者のコメントにもあるように、「未知のものに触れるとき、私たちはさまざまな解釈を考えます」。ホラーがただ恐怖を提供するだけのものではなく、私たちの興味や感情を揺さぶる手段であることに気づくかもしれません。読者は、この作品を通じて新たな感情体験を得られることでしょう。

物語の中心となるキャラクター

物語は大学生の琴葉と彼女に恋心を抱くシマくんから始まります。琴葉はシマくんに振り向いてもらうために、彼が熱心に探求する「障る話」の調査を手伝うことに。しかし、琴葉は霊や怪異を引き寄せる危険な体質を持っているため、度々命の危険に晒されます。そのたびに彼女は反省し、やめようと思いながらもシマくんの魅力に引き寄せられ続けます。このストーリー展開が、読者を引き込む要因の一つと言えるでしょう。