仲間とのゆるいつながりが受験勉強を支える新しい学びの形

中高生の学びの新潮流

株式会社ベネッセコーポレーションが、全国の中学生から高校生902名を対象に実施した学習スタイルに関する調査結果が発表されました。この調査は、現代の教育環境がどのように変化し、中高生たちがどのように学んでいるのかを探るものです。特に注目すべきは、受験勉強における「仲間とのゆるいつながり」の重要性です。

学習手段の多様化

調査では、中高生が取り入れている学習手段が多様化していることが明らかになりました。最も利用されているのは参考書・問題集で71.0%、次いで学習アプリが57.2%、通塾型塾が38.0%との結果が出ました。興味深いことに、7割以上の中高生が複数の学習手段を併用しており、その組み合わせは非常に多様です。例えば、塾の間は通信教材を利用し、家庭では学習アプリで学びながら、隙間時間には単語帳で復習を行うなど、時間やシーンに合わせて選択しています。

学習手段選択の基準

中高生が学習手段を選ぶ際に重視する要素には、講師の質（58.4%）、学習教材の使いやすさ（56.8%）、学習環境（56.0%）などが挙げられました。さらに、料金や質問のしやすさ、時間効率なども重要視されています。これにより、コストパフォーマンスや利便性が学習選択に大きく影響していることが分かります。

モチベーション維持の要因

学習モチベーションの維持に役立つ要素は、成績や模試の結果（64.5%）、夢や目標（57.8%）、達成感（54.9%）が特に高く、さらには学習記録の共有（52.5%）が続きます。これらの要因が、中高生の学びの意欲を高める原動力となっていることが分かります。

オンラインでの交流のニーズ

注目すべきは、受験における仲間意識の強さです。約半数の学生がオンラインでの交流を求めており、その理由として「匿名または程よい距離感で交流したい」という意見が多く見られました。オンラインでのつながりが受験勉強の支えになると感じる中高生が約6割というデータも示されています。

オンライン塾の期待

オンライン塾に関しては、約4割の学生が今後利用してみたいと考えています。特に、通塾時間が不要で、自分のペースで学習を進められる利点が評価されています。実際に利用経験者の多くは、時間効率の良さや費用の抑制ができる点を挙げています。

ベネッセの取り組み

ベネッセコーポレーションのオンライン塾は、こうした調査結果を基に、学びをサポートするプラットフォームを提供しています。公式アンバサダーには俳優で現役東大生の松藤百香さんを起用し、彼女の経験を通じて、学びの価値を伝えることに努めています。また、オンラインの自習室や応援メッセージの共有など、つながりの場を提供しています。これにより、受験を控えた仲間たちが安心して学ぶことができる環境を整えています。

調査結果からも、仲間との“ゆるいつながり”が中高生の学びや受験生活において重要な要素であることが明らかになりました。今後も多様な学習スタイルを支持し、オンラインの利活用を進めることで、さらなる学びの深化が期待されています。