CRMが機能しない理由
EC事業者の間で、CRMやMAといった言葉はすっかり一般的になりつつあります。特にShopifyと連携したCRM施策に取り組む企業も増えてきています。しかし、その一方で実際の現場からは次のような声が聞かれます。
- - CRMツールを導入しても売上やリピート率が変わらない。
- - メールやLINEの配信はしているが、効果が全く見えない。
- - CRMの運用が単なる作業となり、負担になっている。
これらの問題を解決するために、本記事ではShopifyを使用するEC事業者において、CRMがうまく機能しない理由を設計の観点から考察します。
CRMが失敗しやすい理由
CRMツール自体は年々進化していますが、成果が出ないケースは少なくありません。その根本的な原因は、設計がされないまま運用を始めてしまうことにあります。特に以下のような状況が重なると、CRMはその機能を発揮できなくなります。
- - ツール導入が目的化している。
- - 既存の業務フローをそのままツール上に置き換えただけ。
- - 顧客データを数値や情報の塊としてしか扱えない。
このままでは、配信数を増やしても成果に繋がることはありません。
設計で躓くポイント
1. CRMの目的が「売上」だけになっている
CRMは売上を上げるための手段ですが、目的を「売上」だけに設定することは設計の破綻を招きます。大切なのは、どの顧客をどのような状態に導きたいのか、またそのためには何を伝えるべきなのかという顧客の状態設計です。
この重要な部分が曖昧なままだと、施策が点在してしまい、結果的にCRMは単なる配信ツールになってしまいます。
2. 顧客データを「使える形」に整理していない
Shopifyでは、注文情報や顧客データが蓄積されていますが、そのままではCRM施策には活用できません。たとえば、初回購入とリピートの定義が曖昧だったり、商品の役割が整理されていなかったりします。また、顧客の購入理由や検討背景が把握できていないこともよくあります。この状態では、すべての顧客に同じ配信を行うことになり、反応も鈍くなってしまいます。
3. ツール起点でシナリオを考えている
「MAツールの機能をどう活用するか」という視点から設計を考えることは短期的には機能するかもしれませんが、中長期的には成果が出にくくなります。重要なのは、顧客の検討プロセスや、購入後の不安、継続を妨げる要因を先に整理することです。
CRMが機能しているEC事業者の共通点
成功しているEC事業者にはいくつかの共通点があります。
- - ツール導入前に必ず「設計フェーズ」を設けている。
- - 商品や顧客、チャネルの役割が明確である。
- - 配信数の増加よりも、配信の理由が明確になっている。
つまり、CRMを「運用」ではなく「設計」として捉えているのが成功の秘訣です。
まとめ
ShopifyでCRMがうまく機能しない原因は、ツールの性能や配信頻度にあるのではありません。主な要因は、何を目的にしているのか、どの顧客をターゲットにどう動かしたいのかの整理ができていないことです。CRMは「自動化する前の整理」が9割。設計が誤ると、どんなツールでも効果が出なくなります。
Yulieについて
Yulie(ユリー)は、EC事業者やBtoB企業向けに、MAおよびCRMの設計と運用の定着を支援するマーケティングパートナーです。Shopifyを含むECプラットフォームと、KlaviyoやHubSpot等のCRM/MAツールを横断的に扱い、市場において強力なCRM施策を提供しています。
私たちは、単にツールを設定するのではなく、事業、商品、顧客関係の整理を行い、成果に繋がるCRMの形を一緒に築くことを強みとしています。