橋本組が目指す女性活躍とキャリア開発の新たな展開

株式会社橋本組は、静岡県焼津市に本社を置く102年の歴史を持つ総合建設会社です。2023年、同社は関東経済産業局への社員出向を通じて、女性活躍と継続的なキャリア開発の推進を新たに展開しています。これは中小企業として、ひいては地域社会への貢献も視野に入れた重要な取り組みといえます。

出向の目的と具体的狙い

今回出向するのは、5年目の女性社員で、地域経済分析システム(RESAS)の普及活動に従事することが期待されています。出向者には、経済産業政策に携わることで新たな知識やスキルを身に付けさせ、他の社員の模範となるよう意図されています。この施策には三つの大きな目的があります。

1. 経済や産業に関連する環境での社員の成長
関東局は、企業の経営力や地域振興に寄与する重要な通路であり、出向者はこの環境で高度な専門知識を獲得し、成長が期待されます。

2. 社外とのネットワーク強化
政府機関や関連業界との交流を通じて、業界動向やビジネスチャンスを見出すための重要な資源とすることが目的です。

3. 地域社会への貢献
本社以外の地域にも知識を広めることで、地域振興に寄与し、より広い視野を持った建設業のあり方を模索しています。

女性活躍を支える企業文化

橋本組は、地域密着型の企業として多様な人材を受け入れています。従来の固定観念にとらわれず、多くの女性が幅広い分野で活動できる環境を整えてきました。前回の出向者が成果を上げた実績があるため、今回の案例も非常に期待されています。

また、同社は建設業界が抱える人材不足を解消するため、魅力的な職場環境の整備にも力を入れています。例えば、2019年以降の新卒採用では、若い世代の男性社員の人数が倍増したほか、女性社員も大幅に増加しました。

一方で、出向者の選定にあたっては性別や国籍を問わずないことが強調されています。企業としての成長に向けた平等な機会が提供されていることは、社内文化の成熟と成長を証明するものです。