中小企業初の太陽光パネル管理サービス「サンエートレーサビリティマーカー」とは

中小企業初のトレーサビリティ管理サービス

株式会社サンエーは、太陽光発電システムを設置する企業として新しいサービスを開始しました。それは「サンエートレーサビリティマーカー」というもので、太陽光パネルの製造元情報や設置状況、メンテナンス履歴など、さまざまなデータを一元管理するためのものです。このサービスは、中小企業として初めての試みとなります。

太陽光パネル設置後の懸念

近年、太陽光パネルの設置が進む一方で、設置後のパネル廃棄に関する懸念が高まっています。株式会社サンエーは、クリーンエネルギーの普及に貢献する一方で、顧客から寄せられた「寿命を迎えた後のパネルの処理方法が分からない」といった声を受け、これに真剣に向き合う必要性を感じています。

特に、東日本大震災後に導入された初期の太陽光パネルを設置したお客様からは、廃棄時の具体的な手順や関連コストに対する不安が増加しています。このような状況を鑑み、サンエーは廃棄問題への解決策を模索し続けています。

2030年代後半の「大量廃棄時代」

2030年代後半には、年間30万トンもの太陽光パネルが廃棄される「大量廃棄時代」が到来すると予測されています。各国政府は廃棄時の処理とリサイクルの重要性を認識していますが、日本国内では具体的な対応策が確立されていないのが現状です。

この背景から、太陽光パネルのトレーサビリティを確保することが求められています。サンエーの「サンエートレーサビリティマーカー」は、パネルの設置場所やメンテナンス履歴、製造元の情報などをクラウド上で一元管理することが可能です。このシステムにより、廃棄時に必要な正確な情報を迅速に確認することができ、適切な処理へとつなげることが期待されています。

マーカーの仕組み

「サンエートレーサビリティマーカー」は、固有のIDタグをパネルに取り付け、その情報をクラウドシステムに保存します。製造情報や設置日、メンテナンス履歴、保険など、30余りの項目が格納される予定です。ユーザーはスマートフォンをかざすことで、いつでも必要な情報にアクセスでき、設置から廃棄に至るまでの履歴を管理できます。