ミルボンが地域の未来を育む「水質調査と自然観察会」の開催
株式会社ミルボンは、三重県伊賀市にて、市民団体「魚と子どものネットワーク」と協力し、地域の子どもたちを招いた「水質調査と水辺の自然観察会」を2025年7月19日(土)に開催しました。このイベントは、昨年に続く第3回目となり、地域の水環境の保護と継承の大切さを子どもたちに伝えることを目的としています。
この日、参加者は合計64名。参加者には、ミルボンの社員とその家族、魚と子どもKidsクラブの会員、地域から一般公募された児童とその保護者が含まれました。イベントでは、簡易試験キットを使った水質調査や、タモ網を使った水生生物の捕獲・観察が行われました。また、川をきれいに保つためのゴミ拾いも実施し、環境保全の重要性を体感しました。
水生生物の観察と地域の環境教育
この日は、オイカワやカワヨシノボリといった代表的な魚が見られ、特にズナガニゴイという絶滅危惧種が確認されました。この種は、三重県で特に希少な存在であり、活動の継続によってその生息状況が確認できることは、地域の生物多様性保全に貢献しています。子どもたちは観察の後、これらの生物を川に戻して、実際に自然の一部として共存する体験もしました。
水辺のゴミ拾いでは、子どもたちが自身の手でゴミを収集し、分別の重要性を学びました。参加者の一人、三重県立上野高等学校の1年生である井村さんは、「自然と触れ合う機会が年齢と共に減っていく中で、このようなイベントを通じて、多くの人と交流しながら学べるのは貴重な経験です」と感想を語りました。
ミルボンの水資源保全活動
株式会社ミルボンは、美しい髪づくりに欠かせない「水」の重要性を認識し、地域の水資源の保全活動に取り組んでいます。特に、伊賀市にある「ゆめが丘工場」では、環境負荷軽減の観点に立ち、2021年に新しい純水装置を導入しました。この取り組みにより、2022年には製造に必要な純水の使用量を前年対比で約2,000m³削減しました。
さらに、伊賀市との環境保全協定を結び、河川放流基準のクリアを目指しています。排水分析を定期的に行い、放流水が正しい規制内であることを確認しているのです。また、工場で使用した水の排水経路における水質調査活動も行っており、結果においては異常がないことが確認されています。
魚と子どものネットワークについて
「魚と子どものネットワーク」は、三重県を中心に活動する市民団体で、水環境の保全に取り組んでいます。地域の子どもたちに自然観察の機会を提供し、次世代に水域環境を伝える活動を展開。過去には日本自然保護大賞を受賞した実績もあります。
ミルボンは、今後もこのような地域貢献型のイベントを続け、水資源保全に向けた取り組みをさらに深化させていく考えです。地域の環境とともに子どもたちの未来を育むため、手を取り合った活動が期待されています。