埼玉県の自動車税コールセンターにAIチャットボットが導入され、住民向けのサービス向上が図られました。これにより、24時間365日体制での問い合わせが可能になり、自己解決率は70%に達しました。この取り組みは、埼玉県の「デジタルトランスフォーメーション推進計画」に基づいています。
従来、自動車税に関する問い合わせは主に電話対応に依存しており、営業は平日の昼間のみでした。これにより、夜間や休日の利用者は不便を強いられていました。また、納税通知書の発送後には問い合わせが急増し、応答率低下の問題も抱えていました。これらの課題を解消するため、アルティウスリンク株式会社はAIチャットボットの導入を進め、さらなるサービス品質向上に努めました。
AIチャットボットは、埼玉県の公式ウェブサイトに組み込まれ、運用サポートが実施されています。このシステムにより、ユーザーはが夜間や休日でも税についての疑問を解決することが可能となり、AIによる有効リクエスト数は約49,000件に達しました。これは、同じ期間の電話問い合わせの件数を上回る結果です。
また、導入後には専門の運用チームがAIチャットボットの精度向上に続けて取り組むことで、自己解決率が導入から1ヶ月目には70%を記録しました。これにより、利用者は簡易的な問い合わせをAIに任せ、より複雑な問題は有人で対応してもらう選択肢を持つことができます。利用者のニーズに応じたチャネルが提供されることで、住民体験(CX)の向上にもつながっています。
AIチャットボットの成功の要因として、問い合わせデータの蓄積を活用したメンテナンスの重要性が挙げられます。自己解決に至らなかった質問への回答調整や、よくある質問の拡充が行われることで、回答精度が向上しています。また、電話回線数を超える問合せがあった際には、SMSでの自動案内を行うことで、AIチャットボットへの利用を促進しています。
今後、アルティウスリンクは埼玉県の自動車税コールセンターにおけるAIチャットボットの利用促進および精度向上に引き続き取り組みます。また、人による高度なオペレーションを駆使しつつ、最新のテクノロジーを駆使して住民一人ひとりに寄り添ったサービスを提供してまいります。このような取り組みにより、地域住民の皆様により良いコミュニケーション体験を提供し、税務に関する利便性を高めていくことを目指しています。