タイにおける廃棄物問題解決に向けた実証実験
株式会社ExtraBold(本社:東京都豊島区、代表取締役:原雄司)が、経済産業省の補助金を活用し、タイにおける廃棄物問題解決を目指して実証実験を開始することが発表されました。このプロジェクトは、CO2削減やPM2.5の問題に直面しているタイの現状を改善するための取り組みであり、新たに設立される「Material Innovation Center」を中心に行われます。
Material Innovation Centerの設立
本プロジェクトの一環として、ExtraBoldはタイに「Material Innovation Center」を設立します。センターの理念は、廃棄物の再資源化を推進し、持続可能な材料を生み出すことにあります。このセンターでは、以下の3つの取り組みが行われる予定です。
1.
廃棄物の再資源化: 農作物残渣や廃プラスチックを活用し、バイオ炭やサステナブルな材料に変換することを目指します。この取り組みにより、野焼きによるPM2.5の排出やCO2の排出を抑えることが期待されています。
2.
プロダクト開発: 当社が開発した大型3Dプリンターを用いて、サステナブルな材料を使った新しい製品の可能性を探ります。これにより、廃棄物から高付加価値のプロダクトを生み出す意義があります。
3.
企業・大学との連携: センターはメンバーシップ制の施設として運営し、タイ国内外の企業や大学が参加することで、技術開発や課題解決のプラットフォームを提供します。
先進的な設備の導入
「Material Innovation Center」では、様々な最先端の設備が導入される予定です。具体的には、以下のような機器が設置されます。
- - ペレット式大型3Dプリンター「EXF-12」: 自社開発の3Dプリンターです。
- - 協働ロボット型ペレット式3Dプリンター「REX−BUTLER」: 自社開発で、効率的な製造をサポートします。
- - 粉砕機、造粒機、MF樹脂融合装置: 国内のメーカー製の機器が導入され、廃棄物処理が進められます。
- - バイオ炭化装置、小型マシニングセンター、その他の3Dプリンター: 最新の技術を駆使して、持続可能な製品開発を促進します。
また、センターはショールーム機能も持ち、最新機器や技術の展示・販売も行う予定です。
タイの社会課題に対するアプローチ
タイでは農作物残渣や有機廃棄物の問題が深刻です。ExtraBoldはこれらの材料を使用し、高付加価値のプロダクトを作成することで新しい市場を創出しようと考えています。具体的には、店舗内装や家具、自動車部品のアップサイクルを行い、タイ政府の「2050年カーボンニュートラル」目標に貢献することを目指します。
今後の展望
「Material Innovation Center」は2025年に本格稼働を予定しており、これに伴いExtraBoldはタイにおける現地法人を設立し、廃棄物の再資源化と製品化を加速させます。また、この実証実験の成果を基に ASEAN全域への展開を見据えており、日本国内における社会課題解決にも寄与することを期待しています。
ExtraBoldについて
株式会社ExtraBoldは、2017年に設立された企業で、3D付加製造機および3Dプリントヘッドの研究開発、製造、販売を行っています。特に持続可能な製品開発の推進に力を入れ、環境に優しい製品を通じて社会に貢献することをモットーとしています。詳細は
ExtraBoldの公式ウェブサイトをご覧ください。