確率思考を企業経営に導入するセミナー
2026年6月18日と19日の2日間、東京の歌舞伎町タワーで行われた「dynabook Future Work Lab 2026」において、合同会社デルタクリエイトの代表である佐藤舞(通称:サトマイ)が基調講演を行いました。このイベントは、AI活用とビジネススタイルの進化を探る法人向けカンファレンスで、様々なテーマに関する専門家の講演が展開されました。
講演のテーマと背景
「dynabook Future Work Lab 2026」は、経営者や情報システム、業務部門の担当者を対象としたもので、「経営の意図を、現場の行動に変える」をコンセプトにしています。参加者への提供価値を高めるため、ビジネスでのデータ活用やAIガバナンスなどに関する情報が多角的に提示されました。
佐藤の講演は、2日目の基調講演2「確率思考と企業経営 ── 経験と勘に頼ってきた属人的な意思決定からの脱却」で、特にAI時代における意思決定の質の向上について70分間のプレゼンテーションが行われました。
講演の主な内容
佐藤は、意思決定がどのように日常生活で行われているかに焦点を当て、「人は一日に35,000回の選択をする」という相当數の意思決定が、習慣や固定観念によって支配されていることを指摘しました。具体的には、成功確率10%の挑戦を10回繰り返すことで、少なくとも1回は成功する確率が約65%に達することを示し、直感に頼る判断がいかに不適切であるかを強調しました。
参加者たちは、「これは事実か、解釈か」という自己反省の姿勢を持つことが重要であることを学びました。また、ウェイソンの4枚カード問題の事例をもとに、優秀な人ほど「仮説確証バイアス」に陥るリスクが高いことも紹介し、顧客やクライアントとの関係でも「思い込みを疑う」必要性があると訴えました。
確率思考の導入
佐藤は、投資や挑戦をする際の考え方を根本から見直すべきだと述べました。「白黒思考」から「成功30%・現状維持50%・失敗20%」のように未来を確率で見積もることで、企業経営においても焦らずに意思決定を行うことが可能になるといいます。そのためには、100%の成功を目指すのではなく、挑戦の回数を増やすことが肝要だと説きました。
AIとの関わり方の変革
さらに講演の後半では、AIと人の役割分担がテーマになりました。最近の研究によれば、チームの生産性は「誰が何を知っているか」という共有知識に大きく影響されます。そこでAIを一種の「チームメンバー」として受け入れることで、チーム全体での考え方を向上させようという主張がなされました。
佐藤は、「AIは業務改善のための道具だけではなく、思考の拡張ツールである」という視点を提案。時にはAIが示すデータに従うことで新たな発見がある可能性を示唆しつつ、最終的な判断は人間が担うべきであるという重要なメッセージを参加者に伝えました。
イベントの総括
本講演は、全体のプログラムにおいても、AIを活用した意思決定の質改善に関する重要なセッションとして位置付けられました。参加者は、AIと人間の協力によってもたらされる新たな可能性に触れ、今後のビジネスにおいて変革を促すヒントを得ることができました。
今後もDynabook株式会社は、AIを活用した働き方を支援し、企業の発展を促進するための情報発信とコミュニティ構築に力を入れていく方針です。