スマート農業の未来を考えるイベントが福岡で開催
2025年6月12日、福岡市のVenture Café Fukuokaでは、スマート農業をテーマにしたトークセッション「農業ってもっと自由だ!―スマート農業でつながる未来のハタケ」が開催されました。このイノベーティブなイベントには、農業に関連する企業や研究者、学生、クリエイターなど、約150人が参加し、活気ある議論が展開されました。
イベントの趣旨と目的
このイベントは、福岡を拠点とするアグリイノベーション企業、株式会社welzoによって企画されました。代表取締役社長の金尾佳文氏が主導するこの取り組みは、農業の未来を見据えたいという強い思いによって成り立っています。参加者は、スマート農業が持つ可能性や、未来の農業がどのように人々の生活に影響を与えるかを語り合い、知見を深めていました。
多様な視点からのアプローチ
イベントのモデレーターには、家庭菜園を始めたばかりのwelzoの野々下萌氏が起用されています。彼女は「未来の農業は人々の心や暮らしに寄り添う存在になるだろう」と語り、参加者たちに新しい視点を提供しました。
パネリストの紹介
登壇者たちは、農業に関する様々な視点を持ち寄り、それぞれの経験を基にした意見を展開しました。
- - 尾崎 剛教(welzo研究農場長/五島列島の農家)
尾崎氏は、限界集落の農地を救うためにスマート農業技術を導入した経験を語りました。彼はAI化や高設ベッド栽培など、最先端技術を使って農業の効率化を進めています。
石橋教授は、植物のストレスメモリーを生かした品種改良の可能性について話しました。彼は農業の未来が社会インフラ化するビジョンを示し、「ベーシックフード」という新たな概念も提案しました。
- - 鶴 竣之祐(農業系YouTuber・ノウカノタネ株式会社代表)
鶴氏は、自作したロボット農機や家庭菜園キットの開発に力を入れており、YouTubeやPodcastを通じて多くの人に農業の魅力を伝えています。彼の考えでは、誰もが農業に関われる時代を目指すことが重要です。
地元農業の魅力を感じる
イベントでは、welzoの研究農場で採れた新鮮なキュウリが提供され、参加者からは「驚くほどみずみずしい!」との声が上がりました。この実物を通じて、地元農業の魅力を再確認する機会となりました。
共創による新たな農業の未来
このように、スマート農業に対する熱い議論が交わされた本イベントは、都市と農村、研究と実践、テクノロジーと自然という異なる要素が交差する貴重な場となりました。welzoは今後もこのような取り組みを続け、農業を身近にする社会づくりを推進していく方針です。
会社情報
株式会社welzoは、福岡市博多区に本社を置き、持続可能な社会と人々の暮らしを豊かにするため、農業資材・家庭園芸用品などを中心とした製品を提供しています。2022年に創業101年を迎え、BtoBビジネスを展開しています。これからも、国内外のパートナーと共に新たな挑戦を続けていきます。