安倍晋三政権の深層に迫る新刊
船橋洋一氏の新著『宿命の子安倍晋三政権クロニクル』が、2024年10月22日に刊行されます。この作品は、安倍晋三元首相が退陣してから亡くなるまでの道のりを追ったノンフィクションです。特に、権力頂点での政策決定の過程に焦点を当て、当事者の肉声を活かした生々しいドラマが描かれています。
著者の意図
船橋氏は本書において、安倍政権の内部のリアルな報告と、哲学的背景を掘り下げることを目指しました。彼は、長期政権を支えるリアリズムの政治がどのように具体的な形になったのかを解明し、表では見えない対立や妥協の実態を浮かび上がらせています。
19回のロングインタビュー
本書の基盤となるのは、著者が行った19回にわたる長時間のインタビューです。これらは、主要閣僚や官邸の官僚といった政権のキーパーソンたちからの生の声を集めたもので、彼らの思想や行動、そして政策決定の過程が生々しく描かれています。これにより、政策がどのように形作られ、また変更されていたのかが明確にわかります。
読みどころ
本書の大きな魅力の一つは、アベノミクスや平和安全法制、天皇の退位と改元といった重要な政策の決定に関する過程が、原則として関与していた人物たちの声を通じて詳細に描かれている点です。これにより、単なる総論的な理解を超えて、実際の権力の働きが立体的に描写されています。
また、安倍政権がどのようにしてユーザーの期待を裏切ることなく、自らの路線を貫いてきたのか、その背景にある人事や政策の選定過程についても詳しく説明されています。
残された課題
安倍元首相が亡くなってから2年が経過しましたが、その影響は依然として日本の政治に大きな影を落としています。本書は、今後の日本政治を考える上でもとても重要な資料となるでしょう。船橋氏は、政権の構造とその残した課題について、リアルな視点から掘り下げることができています。
書誌情報
- - 書名:宿命の子上安倍晋三政権クロニクル
- - 著者:船橋洋一
- - 定価:2475円(税込)
- - 出版社:株式会社文藝春秋
- - 判型:四六判・並製・560ページ
- - 発売日:2024年10月22日
- - ISBN:978-4-16-391910-2
- - 関連URL:上巻
- - 書名:宿命の子下安倍晋三政権クロニクル
- - 著者:船橋洋一
- - 定価:2585円(税込)
- - 出版社:株式会社文藝春秋
- - 判型:四六判・並製・640ページ
- - 発売日:2024年10月22日
- - ISBN:978-4-16-391911-9
- - 関連URL:下巻
電子書籍版も、上下巻とも各2400円(税込)で、10月11日から逐次配信されます。主要な電子書店で予約購入が可能です。ぜひ手にとって、安倍政権の真実を知る手助けにしてください。