日本郵船グループの女性支援研修動画が提供開始

日本郵船グループは、そのグループ企業の従業員に対して、女性特有の健康問題と仕事の両立に関する専門家による研修動画の提供を始めました。この取り組みは、法人向けヘルスケアサポートサービス「ファミワン」とのコラボレーションにより実現したものです。「ファミワン」では、「すべての人に寄り添い、幸せな人生を歩む社会の構築」をビジョンに掲げています。

研修内容と目的

提供された研修動画は、主に二つのテーマに取り組んでいます。一つは「女性特有の健康課題と仕事の両立」で、月経や更年期に関する基礎知識を看護師と臨床心理士が具体的な事例を用いて解説しています。また、もう一つの動画「妊活を知る-他人事を自分事に-」では、妊活や不妊治療についての正しい知識を身につけ、それらのテーマに対する理解を深めることを目的としています。

日本郵船グループの人事部門は「社員の安全と健康は事業活動の基盤であり、最優先事項である」とコメントしています。そのうえで、特に「女性の健康課題」と「妊活」に焦点を当て、社員にとって重要なテーマについて考える機会を設ける意義を強調しています。

インクルージョンの向上

この研修プログラムは、女性だけでなく、その周囲の同僚や管理職にとっても重要です。正しい知識を身につけることで、性別に関係なく、理解を深めた組織を築くことができます。これにより、インクルージョンの観点からも、より一体感のある職場環境の形成を目指します。

さらに、「ファミワン」の福利厚生サービスは、組織全体の健康と意識向上を図るだけでなく、個々の従業員へのサポートも行います。従業員は、オンラインで専門家に自分の健康についての相談ができ、プライバシーが守られる環境を提供しています。この点が心理的安全性を高め、従業員の満足度向上にも寄与するとされています。

セミナーや研修の多様性

「ファミワン」では、全従業員を対象に、専門講師によるセミナーや研修を行い、企業全体のリテラシー向上を図ります。特に、女性特有の健康課題に対するニーズが多く寄せられていることから、約70%の女性従業員が、周囲の理解を欲しています。管理職もこれに関わり、支援の幅を広げるために必要な知識を深めることが求められています。

利用可能なサービス

2018年9月から法人向け福利厚生プログラムが開始され、多くの企業や自治体にサービスを提供しています。例えば、小田急電鉄やANA、ソニーなど、さまざまな大手企業がこのプログラムを活用しています。また、神奈川県や東京都のいくつかの自治体にも展開しており、幅広いエリアにわたるサポートを実施しています。

この新たな研修動画は、今後も継続的に運営され、職場環境の改善と、女性従業員が快適に働けるための支援が進められていくことが期待されます。女性の健康と仕事の両立の重要性を再認識するきっかけとなることでしょう。