AIオンデマンドバスと仮想アテンダントの実証実験が開始
横浜市港北区の日吉・綱島エリアで、コミュニティモビリティ株式会社、パナソニックグループ、東急バスが連携し、AIを活用したオンデマンドバスの実証運行が始まりました。新たに導入される「Smart Town Walker®」という仮想アテンダントサービスは、バスの車内に設置されたモニターを通して、乗客へのさまざまな案内を行います。
1. サービス内容と運行の目的
このAIオンデマンドバスは、乗客に対して、発車や停車、運行経路の情報などをリアルタイムに提供することを目的としています。具体的には、天候情報をはじめとする乗客向けのアナウンスや、車両が特定の位置に達した際に地域情報やスポット紹介を行い、日常の移動をより便利にすることを狙いとしています。
2. 実証実験の概要
実証実験は2024年11月25日から2025年3月31日まで行われ、期間中に収集されたデータをもとにサービスの運用方法や改善点を探っていきます。特に、狭い道路や周囲の環境に適応させながら運行することができ、大型車両が運行困難な地域においても新たな交通手段となることが期待されます。
3. 日吉・綱島エリアの特性
日吉・綱島エリアは、新駅の開業や地域人口の増加が進む中、交通インフラの整備が急務とされています。これに応じて、国土交通省の「令和5年度 共創モデル実証プロジェクト」に基づき、異業種の企業が連携し地域住民への利便性向上を目指しています。
この取り組みにより、地域の交通課題の解決に向けた新たな方向性が示されることとなります。
4. 新しい乗車体験の提供
今回の実証実験では、パナソニックシステムデザイン株式会社が提供する専属アバターが、乗客に対し、次のような案内を行います。
- - 天候情報に基づく注意喚起(例:「傘をお持ちでないかどうかご確認ください」)
- - 車両の位置に合わせた地域の歴史や観光案内(例:「この近くには港北区の歴史的スポットがあります」)
これにより、これまでワンマン運行で行われていた業務がAIにより省力化されることで、さらなる効率とサービスの向上を図ります。
5. 将来的な展望
この新しい移動手段が地域住民に受け入れられ、実際に活用されることを期待するとともに、将来的には自動運転技術も取り入れた無人運転バスの実現を目指していきます。異業種との連携を通じて、地域の課題解決に向けた取り組みが進められ、住民や訪問者にとってより便利な交通の実現が期待されています。
今回のAIオンデマンドバスの実証実験が、地域の交通に新たな風を吹き込むことを願ってやみません。