大阪市で始まる地域支援の新たな取り組み「ドコデモこども食堂」

大阪市で新たにスタートした「ドコデモこども食堂」

大阪市中央区に本社を置く一般社団法人「明日へのチカラ」が、2023年2月20日より「ドコデモこども食堂」を始めました。この取り組みは、大阪市西淀川区にあるこども食堂と連携し、地域の大人たちからの寄付により食事や見守りが必要な家庭にクーポンチケットを配布するものです。この取り組みを通じて、子どもたちがいつでも、無料で、安心した食事を受けられる環境を提供します。

ドコデモこども食堂の概要

「ドコデモこども食堂」は、地域の飲食店で食事や見守りを必要とする子どもたちが利用できる、無料のクーポンチケットを提供する仕組みです。家庭が困難な状況にある中で、食事を通じて地域の人々とのつながりを促進することを目的としています。寄付者から受け取った資金をもとに、このチケットが発券され、参加する家庭にお届けされます。地域の支援団体と連携しながら、地域に根ざした支援を行います。

この取り組みには、（社福）大阪府共同募金会からの助成や、クラウドファンディングのサポートによって623名の支援者から寄付が集まりました。地域全体で子どもたちを見守る仕組みを整え、安心できる社会を築くために、必要な活動です。

取り組みの背景

現在、日本では7人に1人の子どもが貧困状態にあるといいます。光熱費や食費に困窮する家庭がありながら、問題の深刻さが見えにくくなっています。特にコロナ禍を経て、地域との連携が困難になり、支援に苦しんでいる家庭が多くあります。食事を提供するだけでなく、子どもや家庭の見守りが重要であると「明日へのチカラ」は考え、「ドコデモこども食堂」を立ち上げることに至りました。

参加方法

「ドコデモこども食堂」を利用するには、地域のこども支援団体から招待を受ける必要があります。参加者は「ドコデモこども食堂」のアプリを通じてチケットを利用します。利用者として登録されれば、地域の飲食店で安心した食事を楽しむことができる仕組みです。

このシステムでは、こども支援団体が地域の子どもや保護者、飲食店を招待し、全体の管理を行います。活動の中心となるのは地域の団体であり、彼らが一堂に協力することで、この取り組みを成り立たせています。

期待される効果

「ドコデモこども食堂」のでは、地域全体が子育て世帯の支援を考えるためのきっかけを提供することが期待されています。小さな団体が力を合わせ、支援の範囲を広げることで、より多くの子どもや家庭が支えられるようになります。今後も地域に広がることで、多くの家庭が助けを求めやすくなっていくことでしょう。

この取り組みが大阪市だけでなく、全国へと広がり、地域全体で子どもたちを見守る体制が整うことを願っています。子どもたちの笑顔が増え、未来への希望につながるような社会を作るために、私たちもその一端を担えれば幸いです。