北海道エリアでのリフォーム事業拡大を目指す積水化学工業の新たな施策

北海道エリアでのリフォーム事業拡大に向けた鍵なる取引

2023年10月18日、積水化学工業株式会社が北海道エリアで展開するリフォーム事業の強化に向け、「株式会社クレアスト」の全株式を取得することを発表しました。この施策は、同社の中期経営計画「Drive2.0 -The 2nd phase for 2030-」の一環として、リフォーム業務のさらなる拡大を目指すものです。

1. 住宅ストック事業の意義

近年の日本では、人口減少に伴う空き家問題や厳しい環境問題が顕在化しつつあります。これらの社会課題に対応するために、住宅ストックを活用した循環型社会の構築やSDGs推進の重要性が高まっています。特に、住宅分野ではリフォームや買取再販を通じた新たなビジネスモデルが求められており、積水化学工業はこのニーズに応えるべく、株式会社クレアストを傘下に迎えることとなりました。

2. 株式会社クレアストの役割

株式会社クレアストは、札幌市を拠点に北海道全域で活動するリフォーム会社で、そのサービス内容は戸建住宅やマンション、オフィスビル及び飲食店の内装外装に亘ります。特に、RC造マンションのリフォームおよび買取再販分野において確固たる実績を有しています。同社が持つ技術や営業ネットワークを活かすことで、積水化学工業は北海道市場における競争力を一層強化することが可能となるでしょう。

3. 施策の背景と狙い

住宅リフォーム業は全国的に広がりを見せていますが、特に北海道エリアはその特徴的な市場環境を背景に大きな成長ポテンシャルを抱えています。今回の株式取得により、一般建築物に対するストック事業を拡充し、持続可能な社会の構築はもちろんのこと、地域のニーズに応じた柔軟なサービス提供を目指します。また、セキスイハイムオーナーに対するサービスの向上にもつなげていく方針です。

4. 今後の展望

積水化学工業は2024年11月1日に株式会社クレアストの株式を正式に譲り受ける予定です。この取引を機に、一般建築物を対象としたリフォームビジネスのモデル構築を加速させ、さらなる成長を目指していきます。北海道地区での施工能力の強化や市場調査を進めながら、全国の主要地域への事業展開も視野に入れています。