New RelicとTimeTreeが共に築くサービス品質の向上と持続可能な成長
ユーザー数6,500万の背景
デジタル時代において、アプリケーションの質がユーザーの体験を決定付ける重要な要素となっています。その中で、カレンダーシェアアプリ「TimeTree」は、予定の作成や共有、コミュニケーションの機能を通じて、ユーザーに「誘いたい」「誘われて嬉しい」といった新しい価値を提供し、世界中で支持を集めています。2015年にサービスを開始して以来、ユーザー数は6,500万に達し、作成された予定数は120億件を超えるという目覚ましい成果を上げてきました。
TimeTreeは、家族や友人、職場での利用を念頭に置いた「共有カレンダー」のほか、オープンにスケジュール情報を発信できる「公開カレンダー」の2つの軸でサービスを展開しており、最近ではトランザクションとデータ量が急激に増加しています。これに対処するため、2025年初頭にはGoogle Cloudを基盤にした新しいサービス基盤に移行し、Cloud Runを利用したサーバーレス環境を整備しました。また、優れたスケーラビリティを備えたSpannerをメインデータベースとして採用しました。
New Relicの導入による効果
TimeTreeは2022年にNew Relicを導入し、初めはSRE(Site Reliability Engineering)チームを中心にオブザーバビリティを推進しました。このプロセスで、データベースのパフォーマンスチューニングが最適化され、結果としてコンテナ数の削減に成功しました。2024年10月には、導入範囲をさらに拡大し、40名以上のエンジニアが全機能を活用できる環境が整備されました。
導入当初はユーザーライセンスで課金されていましたが、2024年10月からは「Compute Capacity Unit(CCU)ライセンス」に切り替えられました。この新しいライセンス形態により、データの取り込み量や各アクションに対して課金されるため、ユーザー数に制限がなくなり、全社共通で使えるツールとしての価値が向上しました。
このCCUライセンスの採用によって、エンジニア全員がプロダクトの品質やユーザー体験の向上により積極的に取り組む体制が整いました。以前はバックエンドエンジニアからの要請に応じて問題解決が行われていましたが、今ではNew Relicが提供する観測データをもとに、関係者全員が同時に問題解決に取り組むことが可能になりました。この新しいアプローチにより、目の前の問題を早急に解決し、潜在的な問題を予防することができるようになりました。
アプリケーション開発チームは、今や機能の開発や改善に集中できるようになり、生産性の向上が実現しています。さらに、開発サイクルの早期段階からNew Relicを活用することで、本番リリース前にパフォーマンス評価を行い、不具合を事前に解消するフローが構築されました。これにより、TimeTreeのユーザーへ迅速で有意義な価値を提供するサイクルが短縮されています。
時代をリードする企業文化の確立
TimeTreeのSREチームマネージャー金井栄喜氏も、「エンジニア組織全体でNew Relicの活用が定着するにつれ、システムの健全性が継続的に改善されている。そして、サービス品質やお客様体験が向上する実感がある」とコメントしています。オブザーバビリティを活用する文化が根付くことで、エンジニア組織全体のパフォーマンスも向上していると彼は述べます。
新たなステージへ向けて
この取り組みは、TimeTreeの成長にとって重要なステップであり、ユーザーへより良い体験を提供するための基盤を強化しています。New Relicの導入がもたらす効率性向上や品質改善は、デジタルビジネスの中での他社との競争力を維持するためにも不可欠です。今後も両社は、この協力関係を通じて、さらにユーザーの期待に応えていくことでしょう。
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