水問題へ立ち上がる企業たち
2025-03-31 11:18:23

水問題解決に向けた新たな試み「ジャパン・ウォータースチュワードシップ」の始動

水資源保全へ新たな一歩: ジャパン・ウォータースチュワードシップの始動



日本における水問題は、老朽化するインフラや水道料金の高騰、さらには農作物の収量確保の面でも大きな課題となっています。そんな中、企業の連携が欠かせない状況が続いています。国際的な認証機関「Alliance for Water Stewardship」(AWS)は、日本における活動を強化し、「ジャパン・ウォータースチュワードシップ(JWS)」という新たなプロジェクトを始動しました。

この活動に参加しているのは、MS&ADインシュアランスグループ、栗田工業、サントリーホールディングス、日本コカ・コーラ、八千代エンジニヤリングという5つの企業です。これらの企業は、日本国内における責任ある水資源管理の推進に向けて、共に取組むことで新しい未来を切り開こうとしています。

水問題を解決するための業界横断的な取り組み


JWSの活動では、AWS本部との密な連携を図りながら、日本の企業に対して「流域での責任ある水資源管理」を促進することを目指しています。近年の水問題は、干ばつや豪雨などの気候変動に伴う影響が顕著であり、水資源の持続可能な管理が求められています。

JWSは、企業間のネットワーキングや流域の水資源保全に関する協働活動を推進します。これにより、国内外の流域で発生する水リスクに対する影響力を高めることが期待されています。さらには、研修プログラムの提供や、行政との連携も進める計画です。

2025年以降は、日本をウォータースチュワードシップ推進の戦略国として位置づけ、より多くの企業が参加することにより、さらなる持続可能な水利用の管理を目指します。

AWSと企業の取り組み


AWSは、世界中で200以上の事業者や団体が参加する国際的な機関であり、「水のサステナビリティ」をリードしています。AWSでは、特にウォータースチュワードシップを利害関係者を巻き込んだ公平で持続可能な水の利用と定義し、さまざまな取り組みを行っています。これにより、約300の工場がAWS認証を取得し、各企業の持続可能な水資源管理への道筋が示されています。

各社の水資源管理活動


この新プロジェクトに参加する企業は、それぞれに独自の水資源管理に向けた取り組みを行っています。例えば、MS&ADインシュアランスグループは、地域の大学や金融機関と連携し、流域治水の仕組みづくりを行っています。栗田工業も、水資源の問題解決に向けた国際的な活動を展開中です。

サントリーは、国内初のAWS認証を取得し、複数の工場で最高位認証を得るなど、その先進性が光ります。一方、日本コカ・コーラは、世界各国で責任ある水資源管理を展開しており、国内の取り組みにも力を入れています。八千代エンジニヤリングは、流域の水循環に関する調査や、水資源管理やリスクアセスメントを推進。年々進化する水問題に対して、これらの企業が果たすべき役割はますます重要となっています。

未来に向けての期待


AWSのCEO、エイドリアン・シム氏は、日本にはウォータースチュワードシップに対する理解が深い企業が多いが、水リスクが高まる中で早急な行動が求められると述べています。JWS立ち上げにあたっては、メンバー企業とのノウハウの共有し、対策を強化することで、さらなる発展を目指しています。これからの日本におけるウォータースチュワードシップが新たな時代に突入することを期待し、より良い水の未来へ向けた取り組みが広がることを祈っています。


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会社情報

会社名
サントリーホールディングス株式会社
住所
大阪府大阪市北区堂島浜2-1-40
電話番号

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