東京メトロとJERAグループ、太陽光バーチャルPPAを締結
2024年11月26日、東京メトロとJERAグループが初の太陽光バーチャルPPA(Power Purchase Agreement)を締結しました。この取り組みは脱炭素社会の実現に向けた重要なステップであり、両社は協力して再生可能エネルギーを活用していくことを目指します。
太陽光バーチャルPPAとは
バーチャルPPAは、企業が外部で発電された再生可能エネルギーの環境価値を仮想的に調達する契約形式です。この例では、2024年12月から25年間にわたり、JERAが運営する1,200kWの太陽光発電設備から得られる年間約240万kWh相当の非化石証書を、JERA Crossを通じて東京メトロに提供します。これにより、東京メトロ本社ビルのCO₂排出量は実質ゼロになる見込みです。
環境への配慮と持続可能な社会の実現
東京メトロは「メトロCO₂ゼロチャレンジ2050」を掲げており、2030年度までにCO₂排出量を2013年度比で50%削減し、2050年度までには実質ゼロを実現することを目指します。これまでにもエネルギー効率の高い車両や環境に優しい設備を導入してきました。今回のPPA締結によって、再生可能エネルギーの調達を多様化し、太陽光や風力などからの供給を強化します。
デジタル技術の活用
東京メトロは、JERAが2024年10月に出資したGranular Energy社の再生可能エネルギーデータ管理ソリューションを採用し、電力の生成と消費の時間単位での管理を行う取り組みを開始します。これにより、再生可能エネルギーのトラッキングが可能になるほか、リアルタイムでの電力データの可視化を実現する予定です。この技術を駆使することで、より計画的かつ効率的に再生可能エネルギーを活用し、透明性のある脱炭素への道を拓きます。
JERAグループの取り組み
JERAグループでは、顧客の課題に対する法人向けソリューションサービスを提供し、共に新しい価値を創造することを目指しています。また、脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの供給やGX(グリーントランスフォーメーション)に向けた戦略支援を行うことで、顧客の事業変革とCO₂排出削減をサポートします。
今後の展望
東京メトロとJERAグループは、共同で再生可能エネルギーの活用を進め、カーボンニュートラルを実現するための取り組みを続けていく意向です。この動きは日本の交通インフラの脱炭素化にとって大きな意味を持つものであり、多くの企業や業界が見習うべき成功事例になるでしょう。