舞台『華氏マイナス320°』、新たな時代の幕開け
2026年4月10日、NODA・MAPの新作舞台『華氏マイナス320°』が東京、北九州、大阪、ロンドンで上演される。この舞台は、日本が誇る演出家・野田秀樹が率いる団体によるもので、特筆すべきは主演が阿部サダヲ、広瀬すず、深津絵里という豪華キャストであることだ。すでに多くの話題を呼んでおり、期待が膨らむ。
野田秀樹の挑戦状
『華氏マイナス320°』というタイトルは、作家レイ・ブラッドベリの著作『華氏451度』を意識しているかのように思えるが、野田自身が「正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)」と表現している通り、全く新しい視点から物語が展開される。それは、化石発掘現場を舞台にしたもので、発掘チームが「謎の骨」を求めて時代を超えた探求を繰り広げるストーリーだ。
参加する役者たちは豪華で、生き生きとした演技で観客を魅了してくれるに違いない。特に、阿部サダヲは10年ぶりに大型新作に出演し、広瀬すずは彼女の3度目の舞台出演となる。深津絵里は、野田との長い付き合いの中で30年の時を経て再び共演することに、特別な感情を抱いている。
豪華キャストの競演
この舞台のキャストはただの豪華さだけではない。阿部サダヲはその表現力で強烈な印象を残すし、広瀬すずは若いながらも深い演技力を持ち、深津絵里は長いキャリアの中で培った確かな技術で物語に命を吹き込む。また、大倉孝二、高田聖子、橋本さとしなど、その道のプロが勢揃い。年齢や経歴を超えて、各々が独自のスタイルでシーンを彩るだろう。
特筆すべきは、重鎮の橋爪功が登場するところだ。84歳という年齢にして、彼の経験と思索は観客にとっても刺激となり、その存在感は舞台全体を引き締める役割を果たす。息の合ったキャストの舞台で繰り広げられる化学反応は、一度観たら忘れられないものになるだろう。
海外進出の意義
『華氏マイナス320°』の大きな特徴の一つは、ロンドンでの公演が予定されている点だ。英語タイトルは『-320°F』となっており、NODA・MAPが展開する国際的な舞台芸術へのチャレンジを象徴している。海外の観客にどのように受け入れられ、反響を呼ぶのか、その様子も注目される。
まとめ
『華氏マイナス320°』は、2026年に東京、北九州、大阪、そしてロンドンと続く壮大な公演に向けて、キャスト、スタッフが一丸となって準備を進めている。新たな舞台芸術の可能性を感じさせつつ、野田秀樹がどのように観客を驚かせるのか、期待が高まります。是非、期間を逃さずその目で観ることをお勧めします。