日本初の認知症診療支援ソフト「ミレボ®」が登場
フューチャー株式会社とアイ・ブレインサイエンスが協力して開発した「ミレボ®」が2025年1月14日に販売を開始しました。このソフトウェアは、認知症の診療支援に特化した神経心理検査用プログラムです。近年、国内では認知症とその前段階である軽度認知障害(MCI)を抱える人が1000万人以上存在すると推定されていますが、早期診断のための新たな技術が求められる中での登場となります。
アイトラッキング技術を駆使した新たな検査を
「ミレボ®」は、人の視線を追跡するアイトラッキング技術を利用しています。これにより、検査は約3分という短時間で客観的に行えるようになりました。被検者はタブレット端末に表示される質問に従って、正解の位置を視線で示すだけで、データが自動的にスコア化されます。この方法により、従来の検査方法で問題となっていた、検査者の知識や経験に依存することなく、より正確で信頼性の高い結果が得られます。
認知症基本法に基づく新たな支援の実現
2024年1月には、認知症の早期発見や対応を推進するための「認知症基本法」が施行される予定です。この背景のもと、「ミレボ®」は、新しい検査手法として期待されています。臨床試験の結果では、プログラムによる検査スコアとMMSE(ミニメンタルステート検査)との相関が確認され、検査負担の軽減も期待されています。
新技術を活用するフューチャーの挑戦
フューチャーは、医療とヘルスケア領域において、ITを駆使したイノベーションを目指しています。医療機器の製造や販売においては、規制に準拠しながら製品の開発を進めており、今後も様々な社会課題に向けた解決策を提供していく方針です。医療機器製造業や第二種医療機器製造販売業の許可を有するフューチャーは、信頼性の高い製品を提供する体制を整えています。
ヘルスケアイノベーションチームによる社会貢献
フューチャーのHealthcare Innovation Groupは、医療の現場で直面する課題を解決するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。これにより、医療機関の業務効率化やデジタル化を実現し、より良い診療環境を提供するための取り組みを行っています。
製品概要
- - 販売名:ミレボ®
- - 一般的名称:神経心理検査用プログラム
- - 使用目的:認知症の診療支援として視線情報を収集し神経心理検査に用いる。
- - 測定時間:約3分
- - 販売業者:大塚製薬株式会社
「ミレボ®」がもたらす認知症診療の新しい可能性に期待が寄せられています。この新たな技術を活用することで、より多くの人々が早期に支援を受けられる環境が整い、認知症への理解が深まることが望まれます。