髙梨沙羅が主導する脱炭素運動
スキージャンプ界のスター、髙梨沙羅選手が、サステイナビリティへの取り組みを強化しています。彼女が主催した「JUMP for The Earth PROJECT」は、2023年に始まり、自然環境を守り、次世代にスノースポーツを引き継ぐための重要な活動です。本プロジェクトの第五弾は、2025年1月19日に北海道札幌市で開催されるFIS女子ジャンプW杯において、脱炭素をテーマにした「デコ活宣言ブース」を開設することです。ここでは、観客が自らの脱炭素への意識を表明する機会を提供します。
デコ活とは
「デコ活」とは、「脱炭素」と「エコ」の頭文字を組み合わせた造語で、環境に配慮した新しい生活スタイルを促進する国民運動です。この取り組みは、二酸化炭素(CO2)削減を目的としており、誰もがアクセスできる簡単なアクションから始めることができます。例えば、公共交通の利用や暖房の設定を一度下げること、さらには「物を大切に長く使う」のような日常的な行動も含まれています。
2025年の女子ジャンプW杯では、約200人の来場者が「デコ活」に参加し、多くのメッセージが集まりました。観客が自らのアイデアをボードに書き込み、その内容が実際に脱炭素へとつながることとなる点が、この活動の大きな魅力です。
実施内容
ブースでは「あなたのデコ活は?」というテーマが掲げられ、メッセージカードが用意されています。参加者は、マイボトルを持参することで、温かい煎茶や北海道産のオニオンスープの無料提供を受けることができる仕組みです。このようにして、使い捨てペットボトルの削減も狙っています。更に、この活動の一環として、全体で24kgのCO2削減を達成したのです。
髙梨選手自身も競技後、ブースを訪れ、掲げられたメッセージに感動し、参加者への感謝を伝えました。観客とともにデコ活に取り組む姿勢は、多くの人々にインスピレーションを与えることでしょう。
環境問題への影響
気候変動を受けて、日本のスキー業界は雪不足という深刻な問題に直面しています。髙梨選手は、そうした現状を踏まえ、次世代が楽しめるウィンタースポーツ環境を守る必要性を強く感じています。JUMP for The Earth PROJECTは、環境問題に対する意識を高めるだけでなく、実際に行動を促すことを目的としています。将来的には、ジャンプ台の稼働を再生可能エネルギーで賄うことも視野に入れているとのことです。
髙梨沙羅の思い
髙梨選手は、「JUMP for The Earth PROJECTを通じて、多くの学びと気づきを得た」と語っています。彼女は、海外ではマイボトルや再生可能エネルギーが日常的に利用されている状況を知り、日本でもそうした取り組みをもっと広げたいと感じているようです。
まとめ
JUMP for The Earth PROJECTは、髙梨沙羅選手だけでなく、藤女子高等学校の生徒たちとも連携しながら、未来のために必要な環境意識を育む活動を積極的に行っています。この活動は、単なるスキースポーツの振興を超えて、地球環境の保全にも繋がる重要なプロジェクトです。