京都からパリへ、KYOTO Leatherの挑戦
京都を拠点とするKYOTO Leather株式会社は、2026年10月7日にパリ・ファッションウィークに合わせて開催された「Flying Solo Runway Show」に参加し、新コレクション「旅をし続ける美 ─ 纏う記憶」を発表しました。多くの観客を惹きつけた今回のコレクションは、伝統的な和の要素を取り入れた革製アイテムを特徴としています。
伝統技法の活用
KYOTO Leatherの作品は、友禅、箔、藍染、墨流しなど、京都の伝統工芸技法を駆使して作られています。コレクションの中心は、着物の羽織をイメージしたレザーの羽織。特に白い龍文様をあしらった羽織や、雲文様のデザインが目を引きます。
会場となったHotel Le Maroisは、パリのシャンゼリゼ通り近くの歴史ある館で、金の装飾と大理石の暖炉を持つ幻想的な空間です。ここでのショーは、観客の期待を背に受けて行われました。
コレクションのコンセプト
「旅をし続ける美 ─ 纏う記憶」というテーマのもと、スタイリングでは、映画監督ジム・ジャームッシュやヴィム・ヴェンダースの作品に見られる「間」と呼ばれる余白や不在の気配を反映しました。古典的な要素を持ちながらも、現代の都市で自由に動く人々の姿が描かれています。
コレクションは大きく「継承」と「移動」の二つの章に分かれています。第一章では、長い羽織が主役で、グリーン、ブルー、白、ブラックの4着が登場しました。特に、染色作家・伊砂正幸氏の作品に触発されたグリーンの羽織は、緑から青への色彩変化が実に美しく描かれています。この作品は、2026年11月に京都迎賓館で開催される内閣府の「JAPAN SUI COLLECTION」にも出展される予定です。
第二章では、藍染と金箔を施したレザージャケットが、ミニスカートやプリーツスカートと組み合わさり、動くことで生まれる美しさを表現しています。さらに、肩に掛けられる大判のレザーラッピングは、記憶を包み込む役割を果たします。
環境への配慮と職人技
KYOTO Leatherは、日常の食卓でも見られる食肉加工の過程で生じる牛皮を利用し、独自のひと手間を加えています。加工の過程がまるで「過去の記憶」として革に宿ると考え、これを基にしたコレクションの名称「纏う記憶」が付けられました。
代表者のメッセージ
KYOTO Leatherの代表は、「京都の職人たちが受け継いできた技術をレザーという素材に託し、我々はデザイナーというより翻訳者でありたい」と語ります。パリでのショーを通じて、京都で生まれた価値あるものづくりが国境を越えて通じ、その意義を実感したとのことです。
KYOTO Leatherは今後も、2026年11月に南青山に新たなサロンをオープンし、日本の手仕事の魅力を広めていく方針です。国際舞台での活動を通じて、さらなる成長が期待されます。
今後の展開
- - 2026年11月:東京・南青山にKYOTO Leather Salonオープン予定
イベント:Flying Solo Runway Show (パリ・ファッションウィークに併せて開催)
日程:2026年10月7日
会場:Hotel Le Marois (フランス・パリ)
コレクション:『旅をし続ける美 ─ 纏う記憶』全8ルック (Chapter 1 継承/Chapter 2 移動)