日本サステナブルリペア協会の設立
2023年7月4日、「ファッションお直しの日」に、一般社団法人日本サステナブルリペア協会(JSRA)が設立されました。この協会は、衣類、靴、バッグなど、私たちの日常生活に根付いたアイテムの「なおして使う」文化を広げることを目指す業界横断的な団体です。修理・お直し産業の社会的価値を高め、循環型社会の実現に寄与することが主な目的です。
設立の背景
日本では、家庭で廃棄される衣類の多くが無駄になっている現状があります。政府は2030年までに衣類廃棄量を2020年度比で25%削減する目標を立てており、環境省も私たちが持っている服を大切に長持ちさせることが重要であると示唆しています。しかし、修理・お直し産業はさまざまな課題に直面しています。特に、技術の継承や人材不足、さらには統計上の認知度が低いため、産業としての基盤整備が進んでいません。
JSRAでは、これらの課題を打破し、修理・お直しを誇り高い産業へと発展させることに力を注ぎます。事業者、ブランド、行政、教育機関、企業、生活者が協力する全国規模の修理産業プラットフォームを構築し、「なおして使い続ける」を新たな社会の当たり前にしていきます。
目指すビジョン・ミッション
JSRAは「なおして使い続ける文化を未来へ」というビジョンを掲げ、技術、制度、品質、人材を整備し、持続可能な暮らしと循環型社会の実現に貢献します。特に、修理文化を社会に浸透させることで、消費者がより意識的に選択を行えるようサポートします。
4つの柱に基づく主な機能
JSRAの取り組みは、以下の4つの柱に基づいて進められます。
1.
磨く - 技術の標準化と品質保証を進め、安心して修理を任せられる環境を整えます。
2.
育てる - 技能認定制度や教育プログラムを通じて、若手人材の育成と技術者の社会的地位向上を図ります。
3.
つなぐ - 行政、教育機関、商業施設と連携し、業界共通の課題解決に努めます。
4.
広げる - SNSやメディアを活用して修理文化を広め、「なおして使い続ける」行動を浸透させます。
設立時の参加企業
JSRAには、設立発起人として次の企業が名を連ねています。株式会社おしゃれ工房、株式会社アン・コトン、株式会社アプローズ、株式会社東京縫製、リフォームスタジオ株式会社、そして事務局を務める株式会社BPLabなど、修理産業に関わるさまざまな企業が協力しています。
今後の活動と計画
設立後、JSRAは技術や人材、政策、広報の各委員会を立ち上げ、会員企業との連携を強化します。また、2026年10月には修理テーマを中心にしたイベントを開催する計画もあり、全国のお直し事業者や賛助会員の募集も進めていきます。
代表理事のコメント
JSRAの代表理事、髙橋 実氏は、「修理やお直しは単なる物を直す仕事ではなく、使用者の思い入れや愛着を大切にする社会に必要な産業です」と述べています。また、技術者の高齢化や後継者不足といった課題も指摘し、JSRAはその解決に向けたプラットフォームとして機能していくことを宣言しています。
結論
日本サステナブルリペア協会の設立は、持続可能な社会の構築に向けた強い一歩です。これからの活動を通じて、私たちの「なおして使い続ける」文化が広がることを期待しています。