岩瀬成子が描く子供の心の世界
子供時代の心情を長年描き続けてきた著者、岩瀬成子が、2025年1月22日に新しいエッセイ集『わだかまってばかり日記─本と共に─』を発表します。本書では、彼女が就学前の頃から小中学生の頃までの自身の経験や気持ち、家族や友人との関係について、深く掘り下げていきます。また、彼女が影響を受けた文学作品についても多く触れ、豊かな内容が詰まった一冊となっています。
岩瀬氏は、1977年にデビューし、多くの作品を通じて子供の心理や繊細な感情を表現してきました。彼女の作品は、子供たちが抱える日々の葛藤や成長過程をリアルに描写し、読者に広く共感を呼んでいます。本書でも、彼女自身の心の内を巧みに表現しながら、子供たちがどのように感じ、どのように考えるのかを探ります。
特に、各章で紹介されている数々の文学作品が興味深いです。フィリパ・ピアスの『まぼろしの小さい犬』やカーソン・マッカラーズの『結婚式のメンバー』、石井桃子の『幼ものがたり』など、著者の心の成長与えた影響を絡めて語られることで、読者はより深く彼女の思考過程に触れることができます。これにより、読者自身も子供時代の思い出を追憶し、さまざまな感情を呼び覚まされることでしょう。
このエッセイ集の特長は、合理的な子供観ではなく、一人の子供にのみ流れるリアルな時間の感触を与えようとしている点です。岩瀬氏は「子供は常に大人の理解を超えた存在である」ととも語っています。これにより、ただのエッセイではなく、子供の心の奥底にアクセスする貴重な機会が提供されます。
さらに、発売を記念して2025年3月15日(土)には、教文館ナルニア国に特別講演会「子供のままならない時間」が行われます。この講演会では、岩瀬氏がその著作のテーマや自身の子供時代の経験を語ります。参加者は、著者との質疑応答の時間も設けられており、参加費は1500円で、定員は40名です。子供の心に興味をお持ちの方や、岩瀬氏の作品に触れたことがある方には、貴重な体験になりそうです。
イベント情報
- - 講演会: 「子供のままならない時間」
- - 日付: 2025年3月15日(土)10:30-12:00
- - 会場: 教文館9階ナルニア国店
- - 料金: 1500円
- - 定員: 40名(託児なし)
詳細は教文館の公式サイトで確認できます。エッセイ集のISBNは978-4-652-20661-4、価格は2200円(税込)です。岩瀬成子の表現する子供の心に、ぜひ触れてみてください。
本書に収められた内容や、講演会の魅力を通じて、私たちも再び子供の心に寄り添うことができるのではないでしょうか。