シニアのSNS利用、YouTube独走もTikTok利用が急増！新たなデジタルシニアの姿

シニア世代のSNS利用、YouTube独走もTikTokが急増！

近年、若者のSNS利用が注目される中、デジタルシニアと呼ばれるシニア世代のSNS利用も新たなトレンドとして注目されています。株式会社ヴァリューズが行った調査によると、シニア世代はYouTubeに集中している一方で、TikTokの利用が前年比で約1.7倍に増加するなど、新たなデジタルシニアの姿が浮き彫りになりました。

YouTubeはシニア世代に圧倒的な人気

調査では、60代以上のユーザーを「シニア」と定義し、20代と比較して各SNSアプリの利用者数を分析しました。その結果、シニア世代ではYouTubeが圧倒的な利用者数を誇り、2位のInstagramに大きな差をつけています。

一方で、20代ではYouTube、X（旧Twitter）、Instagramの利用者が比較的バランスよく分布しており、シニア世代とは異なる傾向が見られます。特に、シニア世代ではXとInstagramの順位が逆転しており、2023年10月頃からその差が開きつつあることがわかります。

TikTok利用は前年比約1.7倍に増加

シニア世代で最も利用者が少ないのはTikTokですが、2024年5月と2023年6月を比較すると、TikTokの利用者数が約1.7倍に増加しており、他のSNSと比べて最も大きな伸びを見せています。

これは、シニア世代においても、短尺動画やエンタメ性の高いコンテンツへの関心が高まっていることを示唆しています。

YouTubeの利用頻度は高くない？

シニア世代はYouTubeをよく利用しているものの、利用頻度は高くないという傾向が見られます。調査によると、YouTubeを月に26～31日利用している人の割合は、20代で約25%、シニアで約7%と、20代に比べて大幅に低くなっています。

一方、月に1～5日利用している層は、20代が約19%、シニアが約55%と、シニア世代では利用頻度が低い人が大半を占めています。

これは、シニア世代がYouTubeを情報収集や娯楽目的で利用している一方で、頻繁に利用するほどではないという状況を表していると考えられます。

男女比はおよそ半々

各SNSアプリの男女比を見ると、FacebookとXが若干男性寄り、InstagramとYouTubeがやや女性寄りになっていますが、いずれの媒体も男女比はおよそ5:5となっており、どちらかに偏ったアプリは見られません。

シニアのSNSイノベーターは複数のSNSを使いこなす

シニア世代の中でも、複数のSNSを使いこなすイノベーター的な存在もいます。

例えば、TikTok利用者の他SNS併用率は、YouTube、Instagramを筆頭に、いずれの媒体も50%を超えており、「併用なし」の割合はごく僅かです。

これは、TikTokを利用するシニア世代は、他のSNSにも積極的に触れており、新しい情報やトレンドにも関心を持っていることを示唆しています。

まとめ

シニア世代のSNS利用は、YouTubeに集中する一方で、TikTok利用が急増するなど、変化の兆しが見られます。デジタルシニアと呼ばれるシニア世代は、情報収集や娯楽目的でSNSを利用し、新たな情報やトレンドにも関心を持ち始めています。

今後、シニア世代のSNS利用はますます活発化していくと考えられ、企業にとっても重要なターゲットになっていくでしょう。