日中交流の新刊
2025-06-27 13:51:46

日中交流の歴史を深く掘り下げた新刊書『日中交流: 人と人とが紡いできた半世紀』

新刊書『日中交流: 人と人とが紡いできた半世紀』の登場



2025年6月13日、公益財団法人笹川平和財団が発行した新しい書籍『日中交流: 人と人とが紡いできた半世紀』がついに刊行されました。これは、日中友好基金が進める「日中交流の過去・現在・未来」事業の成果を集めたものです。

本書の主眼は、日中国交正常化以降における「人と人」の関係性にあります。政治や経済、文化などの大枠ではなく、個人の視点や市民イニシアチブに焦点を当てた内容となっており、官主導の動きに限らない多様な立場の人々による交流の歩みを詳しく検証しています。

構成と内容



この書籍は全15章から成り立っており、各章では様々なテーマにおける日中交流の実態を組織別、個人別、イシュー別に多角的に探求しています。執筆を担当するのは各分野の専門家たちで、学術的な信頼性と実践的な視点が織り交ぜられた内容が特徴です。

編集を務めたのは東京大学東洋文化研究所の園田茂人教授。彼は、書籍の中で「交流をめぐる日中の半世紀を新たな視点で見つめ直す」と述べています。この視点は単なる歴史の年表にとどまることなく、「経験を言語化する」ことや「知見を整理する」ことを意識した構成がなされています。

誰におすすめか



本書は、日中関係や国際交流の歴史を深く学びたい研究者や学生のみならず、草の根の交流に興味のある実務家、さらには文化、医療、スポーツなど多岐にわたる日中相互理解の背景を知りたい方にとっても非常に魅力的な一冊と言えるでしょう。文献として、また実務参考書として幅広く活用できる内容です。

定価は4,400円(税込)、東京大学出版会からの発行で、ISBNは978-4-13-036296-2です。

書籍刊行を記念した講演会



この書籍の刊行を記念し、笹川平和財団では講演会「日中関係・日中交流のこれまでとこれから」を7月1日に開催する予定です。詳細は公式サイトで確認できます。未来のために過去を学び、これからの交流を見据えるこの機会に、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

目次



  • - はじめに
  • - 交流をめぐる日中の半世紀(園田茂人)

I 組織から見た日中交流


  • - 第1章 友好運動から実務交流へ―友好7団体(城山英巳)
  • - 第2章 支援から戦略へ―国際交流基金(園田茂人)
  • - 第3章 経験の蓄積がもたらす効果―地方自治体(園田茂人)
  • - 第4章 多次元外交としての対中事業―日本財団グループ(小林義之)
  • - 第5章 国家関係に左右されない民の交流は可能か―NPO/NGO(李妍焱)

II 個人から見た日中交流


  • - 第6章 非正式ルートの活用と衰退――政治家(城山英巳)
  • - 第7章 チャンスからリスクへ――企業家(服部健治)
  • - 第8章 新たな停滞期への突入か――記者(濱本良一)
  • - 第9章 変化する環境下のしなやかな強靭性――研究者(杉村美紀)
  • - 第10章 不均質な人流の誕生――学生(荒川雪)

III イシュー別に見た日中交流


  • - 第11章 科学技術――交流を生み出す力学とその変化(角南篤)
  • - 第12章 癌――日中関係を映し出す鏡(河原ノリエ)
  • - 第13章 料理――美食外交の始動と展開(岩間一弘)
  • - 第14章 観光――訪日インバウンドの成長力学(田中孝枝)
  • - 第15章 スポーツ――選手とコーチが織りなす物語(高嶋航)

  • - おわりに
  • - 交流経験を言語化する(園田茂人)


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会社情報

会社名
公益財団法人笹川平和財団
住所
東京都港区虎ノ門1-15-16笹川平和財団ビル8階
電話番号
03-5157-5389

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