メンタルヘルスからの復職支援、ポジティブな変化が多くの人に
最近、株式会社Rodinaが実施した調査によると、メンタルヘルス不調から復職した103名のビジネスパーソンのうち、58.3%が「ポジティブな変化があった」と回答しました。この結果は、メンタルヘルスの問題を克服した後でも、多くの方が前向きな心境の変化を実感していることを示しています。
調査の背景と目的
この調査は、メンタルヘルス不調(うつ病や適応障害など)から復職を果たした人々に、その心境や復職支援の実態を明らかにすることを目的としています。実施されたのは、2025年の6月。結果からは復職の成功要因や必要な支援内容についての重要な示唆を得ることができました。
ポジティブな心境の変化
調査に参加した方々の中で、特に印象的だったのは、復職によって「自分のペースで仕事ができた」と感じた人が45.6%もいたことです。また、35.0%は「まだできることがある」との実感を持ち、自己肯定感が大きなモチベーションになっていることがうかがえます。
支えとなる人々
復職後の支えとして、最も多くの人が挙げたのは「医療機関やカウンセラーのサポート」で42.7%でした。また、39.8%は家族や友人の支えを、30.1%は職場の理解を挙げており、専門的な支援だけでなく、身近な人間関係も重要であるという点も示されています。
職場での支援内容
さらに、職場での支援として重視されているのは、業務量の調整や勤務時間の柔軟性です。これらは復職を助ける上で非常に効果的であることが評価されています。一方で、心理的安全性を確保することにはまだ課題があり、多くの人がさらに充実した支援を求めていることも明らかになりました。
不安の解消と残る課題
調査によると、復職によって不安が解消されたと感じる人は約70%に達しましたが、約30%の方々は依然として不安を抱えている状況です。これは、職場での理解促進やメンタルヘルスケアは今後も重要なテーマであることを示しています。
体験者の声
多くの復職経験者からは、温かな職場や家族の支えに関するエピソードが寄せられました。初出社の際に拍手で迎えられたことや、周囲からの理解を感じながら仕事を再開できたことに感激したという声が多くありました。これらの体験は、支援がどれほどの影響を与えるかを示す貴重な示唆です。
株式会社Rodinaの取り組み
Rodinaは、メンタルヘルス不調からの休職や離職を経た人々の再出発を支援するリワーク事業に取り組んでおり、過去には2,200名以上の復職を支援してきました。安心して職場に戻れる環境造りはもちろん、今後も「自分らしく働ける社会」を目指して支援の質と幅を広げていく方針です。
まとめ
今回の調査は、メンタルヘルス不調からの復職後に感じるポジティブな変化や、支援体制の重要性を浮き彫りにしました。復職支援がいかに深く人々の生活に寄与しているか、また、更なる質の向上が求められているかを改めて考えるきっかけとなりました。