東京メトロとunerry、メトロアドエージェンシーが提携し、マーケティングプラットフォームの創出を目指す
2025年5月23日、東京メトロは株式会社メトロアドエージェンシー、株式会社unerryと業務提携し、東京都内のデータを活用した新たなマーケティングプラットフォームを共創することを発表しました。このプラットフォームは、東京メトロが持つ684万人という膨大なデータタッチポイントを基に、unerryの高精度な人流ビッグデータと組み合わせることで、東京都内の様々な場所での人々の行動や嗜好をより正確に把握し、効果的なマーケティング施策を実施できるようにします。
データシナジーの利点
今回の提携は、主に東京における鉄道の利用データと人々の行動情報を組み合わせることにより、経済活動における新たな可能性を切り開こうとするものです。特に、乗降データは小売業や飲食業の出店戦略、不動産価値の評価、観光誘致などに影響を与えます。東京メトロは、このメリットを最大限に生かし、より魅力的な都市づくりを進めるために、新たな事業機会を探っていました。
アプローチの背景
東京は国内でも特に鉄道に依存した交通体系を持つため、交通データの活用は地域経済に多大な影響を及ぼすとされてきました。このような環境下で、unerryの「Beacon Bank」を活用し、リアルタイムの人流データを駆使したマーケティング施策が、どのように人々の行動を変えるかを検証することが可能です。この考えに基づき、両社は広告技術も併せて活用し、東京メトロの交通広告等を通じて新たな価値の創出を目指します。
コラボレーションの成果
3社は2024年8月から共同研究をスタートし、実際に東京メトロの乗降データとunerryの人流ビッグデータを組み合わせることで、地下鉄駅直結のイベント会場における来訪者数の予測精度が向上するなど、データシナジーが実証されています。この結果は、マーケティング施策をより効率的かつ効果的に展開するための基盤となるのです。
今後の展望
第一弾の取り組みとして、イベント事業者やスポンサー企業に向けたターゲットを絞ったマーケティングサービスを提供予定です。東京メトロ沿線では様々なイベントが行われており、地域の魅力を発信する重要な場にもなっています。これに関連して、3社はリサーチサービスや広告のプロモーションなどを実施し、地域の発展に寄与します。
また、駅周辺や各出口の利用者数予測に基づいたマーケティング支援にも挑戦します。これにより、イベント時における過度な混雑を回避し、地元の人々や観光客の快適な移動をサポートすることを目指します。
この新しいマーケティングプラットフォームは、東京の国際都市としての魅力を高めるために、さらなるデータパートナーやメディアパートナーを募り、より多くの都市の課題に対応できるように成長していく予定です。
本協業を通じて、東京の魅力を一層引き出し、来訪者や地域住民に新たな価値を提供できることを期待しています。
*メトロ氏の発表における商標やサービス名は各社のもので、発表内容は予告なく変更される可能性があります。