元レスキュー隊員が提唱する新しい防災の考え方

災害対応の新たな指針『NG行動がわかる防災事典』

株式会社KADOKAWAから新たに発売された『大地震・津波・集中豪雨が起こったそのときに NG行動がわかる防災事典』には、今の時代に必須の防災ノウハウが詰まっています。著者のタイチョー氏は、元レスキュー隊員としての豊富な経験をもとに、災害時のNG行動とその代わりに取るべき適切な行動を詳しく解説しています。

どんな行動がNGなのか？

多くの人が「災害に備える」といった基本的な準備には気を配っていても、実際にその瞬間が訪れたときに冷静さを保ち、正しい判断ができるのかは別の問題です。本書では、実際の災害シーンでありがちな行動を挙げ、そのリスクとともに、何をするべきなのかをわかりやすく説明しています。

たとえば、「地震が発生した際に家具を押さえる」といった行動は一見正しいように思えますが、逆に二次被害を招く危険性があることが紹介されています。

また、水害の際に長靴を履いたまま避難することの危険性にも触れています。このように、細かな行動を考えることで、より安全な行動につなげることができるのです。

誰もがわかりやすいイラスト付き

本書の特徴は、情報が豊富であるだけでなく、イラストと写真を中心に構成されている点です。これにより、小さなお子様から高齢者の方まで、誰でも直感的に理解できる内容になっています。特別な訓練や高価な器具なしでも知識を身につけることができるため、家庭での防災意識を高めるのに最適です。

いつ発生するかわからない災害への備え

最近の統計によると、南海トラフ地震の発生確率は30年以内に80％とのこと。さらに、集中豪雨や大型台風の頻発も懸念される中、本書は「備える」だけでなく「その瞬間にどう行動すべきか」を具体的に示しています。

災害は予想することが難しいため、日々の生活の中に防災意識を組み込むことが重要です。本書がそのための一助となることを願って、少しずつでも防災の知識を広めていくことが大切です。