クロコダイル、会員数100万人突破の秘訣
ヤマトインターナショナル株式会社が運営するブランド「クロコダイル」は、2024年12月時点で会員数が100万人を突破しました。この成果は、デジタル時代に対する適応力を示しており、高齢層の顧客をもターゲットにした巧妙な戦略が功を奏しています。
デジタル化の波に乗るシニア層
これまで「クロコダイル」は主に50〜60代の世代を対象に、新聞広告やチラシといったアナログな手法を用いて販促を行ってきました。しかし、2015年からはデジタルマーケティングに本格的にシフトし、公式LINEを開設。これにより、ECを活用した売上促進を図っています。
加えて、850店以上にのぼるリアル店舗でもLINE会員の獲得に注力し、2020年にはスマホ専用アプリを開発しました。アプリ内でのスタンプカードの実装は、店舗スタッフの再来店へのモチベーションを高め、会員のダウンロード数を増やすきっかけとなりました。このような営業戦略が功を奏し、顧客のスマホ利用率やECサイトの訪問者数も増加し続けています。
オムニチャネル戦略の強化
会員数の増加に応じて、公式ECの売上目標も引き上げられています。2023年までの取り組みで、ECの成長は10年連続で二桁増を目指す状況に。特に、一般的にはECへの参加が少ないと言われるシニア層も、デジタル環境に徐々に慣れつつある点が注目されます。今後もデータの一元化に力を入れ、顧客がシームレスに購入体験を楽しめるよう環境を整えていく予定です。
ブランドの成り立ちと未来
「クロコダイル」は1952年にシンガポールで誕生し、1963年に日本に上陸。ブリティッシュトラッドを基にしたメンズカジュアルの先駆けとして知られています。特にポロシャツやワニのワンポイントが特徴のハウンドブルゾンは、ブランドのアイコンとして多くの支持を得ています。
2023年にはブランド設立60周年を迎え、記念として登録された「クロコダイルタータン」も話題になりました。このような伝統を大切にしながら、これからも「クロコダイル」は自信を持って着られる服を提供していく方針です。
現在、「クロコダイル」ブランドは「スウィッチモーションクロコダイル」や「クロコダイル コード」などにも広がりを見せ、ファッションを通じて顧客と共に心豊かな生活を創り出していくことでしょう。
今後の展望
これらの取り組みを通じて、今後の成長期に向けた investment の計画も進んでいます。カートシステムの刷新により、よりスムーズなオンラインショッピング体験を提供し、店舗とECのハブとして機能することが期待されています。
公式WEBサイトやSNSを通じて、さらに多くの顧客との接点を持ち、新たな購入体験を創出し続ける「あたなといる」ブランドであり続ける飛躍的な進化を遂げることでしょう。