不動産業界に革命を起こすリブ・サーチの挑戦
不動産テックベンチャーの株式会社リブ・サーチが、金融機関からの借入を基にしたシリーズBラウンドのファイナルクローズを完了し、累計資金調達額が8億円を超えました。本社は福岡県福岡市に位置し、同社は物件撮影サービス「Req」や物件写真データベース「Stockplace」を中心に不動産業界のデジタル化を推進しています。
資金調達の背景
リブ・サーチは、「不動産情報をカタログ化する」という明確なビジョンを持っています。特に、不動産管理会社向けの物件撮影サービス「Live Search Req」は、業界内で突出した実績を誇り、2025年の時点で5万件以上の物件撮影を達成しています。この成果により、同社は業界内でトップの導入数を誇る企業となりました。
今回の資金調達は、同社が掲げる「物件データオープンプラットフォーム化構想」を実現するために活用される予定です。この構想では、物件データの利活用を促進し、サービス展開エリアの拡大やプロダクト強化に向けた人材採用を行います。
不動産業界の課題
近年、不動産業界はDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れを受けて新たな局面を迎えていますが、同時に高齢化や労働力不足、採用難などの課題も深刻化しています。現在の空室率は13.5%であり、2033年にはそれが約30%に増加するという予測もあります。この背景から、不動産管理会社が抱える空室問題はますます深刻なものとなり、その対策が急務となっています。
リブ・サーチでは、こうした変化に応じて「物件データオープンプラットフォーム化構想」を進めており、物件内に埋もれたユニークなデータを抽出して流通させることで、不動産データの基盤を築くことを目指しています。
事業の進捗
具体的には、リブ・サーチの提供する物件撮影BPaaS事業「Req」は、物件データ数が50,000件以上に達し、不動産業者間の物件データ流通プラットフォーム「Stockplace」においても30,000件以上のダウンロードが行われています。特に、物件撮影の月間平均件数はここ2年間で2倍に増加し、顧客単価も同様に倍増しているという結果を示しています。
「Req」と「Stockplace」の詳細
「Req」は、不動産管理業向けに特化したクラウドサービスで、プロカメラマンによる撮影や間取り図作成などを365日24時間依頼することができます。撮影依頼からデータ納品、進捗管理まで一括で行えるこのサービスは、不動産業者にとって大きな利便性を提供しています。
一方、「Stockplace」は、リブ・サーチが撮影した高品質な画像データを公開し、ダウンロードを通じて利用することができるプラットフォームです。インターフェースが使いやすく、集客に役立つ多様なコンテンツが利用可能で、AI機能も搭載されています。このAIはデータに基づいた反響予測などを行い、効率的な募集をサポートします。
将来に向けて
今後、リブ・サーチは新たな資金をもとにさらなる成長を目指します。人材採用は重要な要素であり、CTO候補、セールス職、エンジニア職など幅広いポジションでの採用を強化しています。リブ・サーチのビジョンに共感できる方々には、ぜひ参加してほしいと考えています。
リブ・サーチは不動産業界の課題解決に取り組み、業界の革新をリードする存在として、今後も注目されることでしょう。