同志社女子大学、150周年を迎え新たな図書館へ進化する
同志社女子大学では、創立150周年を記念し、今出川キャンパスの図書館を改修する計画を発表しました。設計を手掛けるのは、図書館建築のパイオニアである鬼頭梓氏。今回のプロジェクトは、キャンパスの歴史的景観を大切にしつつ、現代の学修環境に必要な快適性と機能性を加えた新しい図書館空間を創出することを目指しています。
この改修プロジェクトは、同志社女子大学が掲げるスローガン「Always rising to a new challenge-いつの時代も、新しきを生きる。」を具体化し、学生たち、卒業生、教職員にとって親しみやすい場を提供します。これにより、キャンパス全体の魅力向上にも寄与することが期待されています。
改修の必要性と背景
今出川図書館は、1977年に開館し、近年では老朽化や多様化する学修ニーズへの対応が課題となっていました。築50年近くが経過し、これまでの利用者のニーズを反映させた新しい空間の整備が求められています。
そのため、今回の改修では、いくつかのポイントを軸に再生を図ります。有名な鬼頭梓氏の設計を尊重しつつ、現代の利用者にとって魅力的な学びの場を提供することが目的です。
1. 歴史と調和したキャンパス景観の再構築
改修プロジェクトでは、今出川図書館の歴史的価値を重視し、同じく国の重要文化財である栄光館やジェームズ館との調和を図ります。これにより、学生や卒業生、教職員にとって記憶に残る場所として生まれ変わることを目指しています。
前庭やアプローチの整備を通じて、同志社女子大学らしい景観を創出し、歴史と現代が響き合う空間を実現します。
2. 快適で開かれた内部空間の実現
改修においては、正門や栄光館からのアクセスの向上にも注力します。鬼頭梓氏が提唱した図書館理念を守りつつ、地下にありながらも自然光を取り入れた明るい閲覧室やギャラリーを設け、学びを促進する環境を整えます。
この新しい内部空間は、明るく快適な学びの場を提供し、訪れやすさを追求した動線設計を施すことで、より多くの利用者が気軽に訪れることができるようになるでしょう。
3. 未来を見据えた機能強化
施設の近代化を図り、快適性や安全性の向上を目的とした設備の全面更新を行います。新たにバリアフリーへの対応として、トイレの改修やエレベーターの増設などを実施し、使いやすい空間を提供します。
また、蔵書スペースの効率化を図るため、集密書架の導入や収容能力の向上に向けた施策も講じます。これにより、未来の学びの場としてふさわしい、機能的で快適な図書館を実現します。
今後の予定と完成に向けて
図書館改修工事は、2025年8月1日から2026年9月末までの予定です。全体の使用開始は2026年10月1日からとなりますが、工事完了後に部分的な使用は可能です。
同志社女子大学は今後も進捗状況を随時発信していく予定で、利用者の期待に応える新しい図書館となることを目指しています。
これからの同志社女子大学の歴史を築く一歩として、期待が高まっている今出川図書館改修プロジェクトから目が離せません。