静岡ブルーレヴズが目指すサステナブルな未来への挑戦

静岡県に拠点を置くプロラグビー選手団体、静岡ブルーレヴズは、その活動の一環として、持続可能な未来への取り組みを進めています。特に注目されるのは、ファンCircle株式会社およびアスエネ株式会社との協力によるCO₂排出量の算定プロジェクトです。この取り組みは、スポーツ界における気候変動対策をより真剣に捉えるきっかけとして、多くの関係者の期待を集めています。

CO₂排出量算定の概要

今回の協業において、静岡ブルーレヴズは2023-24シーズンの事業活動および試合運営に関するCO₂排出量を解析しました。アスエネの専門知識を取り入れ、国際的な算定基準であるGHGプロトコルに基づいて行われたこのプロジェクトは、環境への配慮を一層深めるものとなりました。

算定の範囲

算定は、日常的な業務の中から発生する主要なCO₂排出項目を洗い出して行われました。特に、2023-24シーズンのホストゲーム8試合に関する排出量は個別に算出され、全体の中での影響を明確に示すことができました。

CO₂排出量の明細

算出の結果、2023-24シーズンにおける総CO₂排出量は458.34トンに達し、その中で試合運営によるものは142.27トンとなりました。特に試合ごとに換算すると、1試合あたり平均17.78トンのCO₂が排出されていることがわかりました。これは、参加者の移動などが大きな要因であり、今後の課題として浮き彫りになっています。

環境意識の向上

静岡ブルーレヴズはこれまでも環境に対する啓発活動に取り組んでおり、「SCRUM Action」という理念のもとで地域との連携を深めてきました。CO₂の算定は、これらの活動をさらに発展させる重要なステップであり、ファンや地域住民の環境意識の向上を目指しています。

脱炭素に向けた各施策

算定結果から明らかになった移動に伴う排出削減は、今後の重要な課題です。そのため、さまざまな施策が検討されています。たとえば、試合運営におけるCO₂排出量に見合ったカーボンオフセットや、参加者の移動時のCO₂排出を減らすための啓発活動の強化が進められています。

各社の思い

プロジェクトには各社の関係者が積極的に関わっています。Fan Circle株式会社の取締役、阿部直樹氏は、「スポーツとエンターテインメントを通じて社会問題を解決することが我々の使命です」と語り、静岡ブルーレヴズの取り組みを高く評価しています。経営企画室の室長、竹中大也氏は、協業の成果を地域社会との連携に活かし、さらなる地球環境への配慮を重視せねばならないと言及しました。また、アスエネのCo-Founder & COO、岩田圭弘氏は、スポーツの影響力を最大限に活用することの重要性を強調しています。