ホタテを活かした「湾宝フェア」で地域魚業を応援するサカナバッカの取り組み
2024年8月6日から12日までの7日間、東京のJR駅構内にある5店舗で「湾宝フェア」が開催されました。このフェアは、株式会社フーディソンが運営する魚屋「サカナバッカ」によるもので、北海道長万部特産のブランドホタテ「湾宝」を用いた商品が提供されました。困難な状況にある漁業者を支援するためのものです。
フェアの背景と目的
近年、長万部のホタテは大きな危機に直面しています。2016年頃から続くホタテ大量死によって水揚げ量が大幅に減少し、2019年には通常の1割まで落ち込んでしまいました。加えて、中国への水産物禁輸の影響もあり、販路が失われる事態が続いています。しかし、長万部漁協は生産量の回復に向けたさまざまな取り組みを行なっており、2022年には復活したホタテを「湾宝」としてブランド化しました。今回のフェアでは、この「湾宝」を多くの人に知ってもらい、漁業者を応援しようという目的がありました。
フェアの内容
フェア期間中、サカナバッカの人気商品「ばらちらし」に、普段のホタテではなく「湾宝」を使用しました。さらに、通常2つのホタテが使われるところを3つに増量し、より贅沢な一品としました。また、湾宝を使った寿司盛り合わせや「うに・いくら・かに丼」、スナック菓子「バリバリほたて麺」といった商品も展開されました。この結果、フェア期間中の「ばらちらし」は通常の1.5倍にあたる約2000個が販売されました。
顧客の反響
お盆の時期ということもあり、多くのお客様が湾宝に興味を示し、商品を手に取っていただきました。また、ホタテや噴火湾の特産品としての認知度が低い中、フェアを通じて新たな顧客を開拓することができました。お客様の中には、初めてホタテの名産地であることを知った方も多かったようです。
担当者からのコメント
最近続いている禁輸措置の影響で、漁業者は新たな販路を開拓しなければならない状況にあります。今回、長万部漁協からお問い合わせを受け、このフェアを企画することとなりました。ご来店いただいたお客様に噴火湾や長万部のホタテの魅力を伝えられたこと、また湾宝の公式SNSと連携したプロモーションも行えたことは大変意義深い結果でした。
今後の展望
サカナバッカは、今後も持続可能な水産業を支援するため、地域の特産品を広めていく取り組みを続けていく所存です。フェアを通じて得られた新たなつながりを大切にし、地域の漁業者を後押しする活動を推進していきます。さらなる発展と期待できる未来に向け、皆様と共に歩んでまいります。