大沢在昌の新たなる傑作刑事小説シリーズ『夜刑事(ヨルデカ)』始動!
日本のハードボイルド小説界の巨匠、大沢在昌氏が12年ぶりに新たな刑事小説シリーズを発表しました。そのタイトルは『夜刑事(ヨルデカ)』です。これは、これまでに数々の名作を世に送り出してきた大沢氏が再び挑む、全く新しいキャラクターを中心に展開される物語です。
主人公・岬田の苦悩
本作の主人公は刑事・岬田(さきた)。彼は未知のウイルスに感染した結果、直射日光を浴びると激しいアレルギー反応を示し、視力を失ってしまいます。これにより、岬田は夜にしか活動できない特異な存在となり、必然的に世間から孤立することになります。さらに、彼がこの状況に陥る原因となったのは元恋人の存在であり、彼女に対する思いが岬田の行動に影響を与え続けます。
大沢氏自身も「久しぶりに書きたいと思った主人公」と語る岬田は、これまでのどの刑事よりも孤独な存在です。悪を取り締まる警察にあって、同じ警察官からも警戒され、犯罪者から狙われる岬田。
物語の核となるテーマ
『夜刑事』は、単なる刑事小説の枠を超えて、さまざまな人間模様や社会の裏側を描き出します。国際的な犯罪集団、拡大するウイルス、消失した恋人、そして謎の女性といった要素が複雑に絡み合い、緊迫感あふれる展開を生み出します。岬田は、彼を取り巻く目まぐるしい状況の中で、感染者としての苦悩と同時に警察官としての責務を抱え、世界に立ち向かう決意を固めていきます。
第1章の冒頭で彼が語るセリフ「俺は、苦しくても警察にいつづける」は、彼の決意を反映しており、物語の核となっています。岬田は、ウイルスによる代償として得た研ぎ澄まされた五感を駆使し、目の前の課題に挑んでいくことになります。
作品の魅力
大沢在昌氏は、これまでも多くの受賞歴がある著名な作家です。「新宿鮫」シリーズや「狩人」シリーズなど、数々の傑作を世に送り出し、ミステリー文学における重要な地位を築いてきました。新作『夜刑事』では、彼の独自の視点と深い洞察力が生かされ、読者を惹きつける内容が展開されます。
書籍情報:
- - 書名:『夜刑事』
- - 著者名:大沢在昌
- - 発行元:水鈴社
- - 刊行日:2024年10月31日
- - 定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
- - 頁数:280頁
- - 体裁:四六判上製カバー装
- - 装丁:bookwall
- - 装画:雪下まゆ
- - 電子版:同日同価格で発売(配信状況は各ストアによって異なる)
新たなシリーズに対する期待が膨らむ中、私たちは岬田の波乱万丈な物語を楽しむ準備を整えています。是非この機会に『夜刑事』の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。