八丈島MaaS実証プロジェクトが始まる
ジョルダン株式会社と日本工営株式会社が共同で、2025年7月1日に八丈島で新たなMaaS(Mobility as a Service)モデルの実証実験を開始します。このプロジェクトの目玉は「八丈島まるっと観光周遊フリーパス」で、観光客と地元住民の移動をシームレスにサポートする内容となっています。
MaaSの新しい形
八丈島は、交通環境が変化する中、観光と住民の生活を支えるための新しいモデルを構築しました。このMaaSは、観光と生活の両方で交通の利便性を向上させることを目指しています。
従来の乗合バスやタクシーでは得られなかった、AIデマンド交通を取り入れたこのフリーパスを利用することで、まずは島内の温泉や観光施設を効率的に巡ることができます。これは、観光資源と住民の生活を同時に支えるハイブリッドなアプローチです。
フリーパスの特徴
このフリーパスの購入者には、AIデマンドタクシーを1日乗り放題で利用できる特典が付き、観光スポットの入場券も含まれています。具体的には、温泉施設や八丈島の海・山・暮らし館などが対象となり、島を縦横無尽に巡ることが可能になります。これにより、観光の充実度を高めつつ、日常移動にも配慮されたモデルが実現するのです。
- - 販売開始日: 2025年6月30日
- - 利用期間: 2025年7月1日〜2026年1月31日
- - 価格: 4,500円(大人・小人同料金)
本サービスはジョルダンが運営しており、アプリ「乗換案内」で手軽に購入可能です。利用者は、アプリを通じて観光地への経路検索から、チケットの購入、予約に至るまで、全てを一元管理することができるため、非常に便利です。
スマートシティモードの導入
八丈島では、通常の経路検索に加え、「スマートシティモード」が導入されます。この機能を使うことで、目的地に応じた経路を地図上で視覚的に表示し、スムーズなアクセスが可能になります。住民向けには、AIデマンドタクシーの予約や情報提供を行うLINE公式アカウントも開設し、普段の移動の利便性を高めます。
未来の展望
この実証計画は、2026年1月末までの期間に実施され、その後の運用結果をもとに、八丈島全地域への本格展開を目指します。また、他の地域や離島におけるモデル展開の可能性も視野に入れており、持続可能な交通体系の確立を目指しています。
八丈島は、観光業界においても交通課題解決の先進的な地域モデルとなり、地域住民と観光客双方の利便性を向上させる一歩を踏み出しています。このMaaSの実証が成功すれば、他の地域でも同様の取り組みが推進される可能性が高まり、離島や地方の交通問題解決に寄与することが期待されます。
まとめ
八丈島でのMaaS実証実験は、地域の観光促進と住民の生活向上を両立させる新しい試みです。観光と交通という二つの側面から、未来の可能性を切り開くこのモデルに、今後も注目が集まることでしょう。