2026年6月28日、池袋のサンシャインシティ展示ホールAで、BLファン待望のイベント『Boys Love Tokyo 2026』が開催されました。このイベントの目玉企画の一つとして、麻生ミツ晃先生による『世界でいちばん遠い恋 スペシャルステージ』が行われ、会場は多くのファンで埋め尽くされました。
麻生先生がステージに登壇した際の第一声は「人がいっぱい……」という驚きの言葉でした。観客の反応に緊張をほぐされながらも、一瞬にしてその緊張感を忘れ、穏やかな笑顔を浮かべる麻生先生の姿が印象的です。イベントはMCの山口慧さんによる進行のもと、作品『世界でいちばん遠い恋』の魅力や制作過程について語られました。
麻生先生がこのイベントのために自ら用意した制作ノートやスライド資料は、参加者にとって貴重な内容が盛りだくさん。まずは、麻生先生が連載している『世界でいちばん遠い恋』のあらすじが紹介されました。この作品は、重度の難聴を抱えるデイトレーダー・五十鈴歩と若きバイオリニスト・壬生十嘉という二人が、異なる世界観から少しずつ心を通わせていく姿を描いています。
イベントでは麻生先生が制作過程でのこだわりについてもたくさん語ってくれました。一つ目は、五十鈴と十嘉の衣装&ポーズのラフデザインに関するもので、麻生先生は「描きながらじゃないとアイデアが出てこないので、ラフはたくさん描く」と説明しました。特に五十鈴の差分が11パターンも生まれた背景には、すでに確定していた十嘉の衣装に合わせるためにたくさんの試行錯誤があったそうです。また、ラフには担当さんに確認してもらうためのコメントも付加しており、作家と担当の密なコミュニケーションが伺えました。
次に、麻生先生は物語を描くために使用している制作ノートを詳しく見せてくれました。手書きのメモや、思いついた瞬間に貼り付けたふせんなどが、観客を驚かせました。こうしたアイデアはデジタルツールに移し、整理することで物語全体を構築しているとのことです。その緻密なプロセスは、麻生先生の作品のレベルを支える重要な要素であることが分かります。
また、ドラマCD『世界でいちばん遠い恋』の制作に関するトークもありました。アフレコ現場を訪れた麻生先生は、声優の古川慎さんから「五十鈴にどうやって話しかけたらいいか?」と質問されたと振り返り、自身の創作したキャラクターがどのように演じられるのか、新たな視点での問いに感動を覚えたそうです。
さらに、ドラマCDの音源を実際に会場で聴く場面もありました。麻生先生が「ここ可愛い!」と楽しむ姿が見られ、観客もその親しみやすい雰囲気に和みました。ドラマCDの録音のために新規に録音されたバイオリン演奏も、十嘉の心情を反映したものとなっており、聴く者の心に深く残る印象を与えます。
最後に、麻生先生からファンへの感謝の言葉が贈られました。「読者の皆さんの顔を見ながら『いち恋』の話ができて良かった」と語る麻生先生は、感極まる場面もあり、その場にいたすべての人々が一つの大きな感動を分かち合いました。
このように、麻生ミツ晃先生のスペシャルステージは作品の深い理解を促すための貴重な情報が詰まったイベントでした。次回の作品を楽しみにしつつ、今後の活躍にも期待が高まります。なお、内容は『GUSH』9月号でも展開される予定です。是非チェックしてみてください。