圧巻のPetit Brabancon
2023-04-13 20:00:02

Petite Brabancon、KNOTFEST JAPAN 2023で圧巻のパフォーマンスを披露

2023年4月2日、海辺の幕張メッセで行われたKNOTFEST JAPAN 2023にて、メタルバンドPetit Brabanconが初めてのパフォーマンスを行った。彼らの演奏は、晴天の中で多くの観客の心に深い印象を残し、特に注目を集めた。

Petit Brabanconは、その名が示す通り、しっかりとした音楽的バックボーンを持ったアーティストたちが集まるオールスターバンドである。京(DIR EN GREY)をボーカルに迎え、yukihiro(L'Arc-en-Ciel)、ミヤ(MUCC)、antz(Tokyo Shoegazer)、高松浩史(The Novembers)という個性的なメンバーが揃い、彼らはまさに音楽の聖地ともいえる舞台で、共鳴するような強烈なステージを披露した。

ステージ上には、特徴的な黒いバックドロップが存在し、その真ん中には鋭く吠えるプチブラバンソンが描かれていた。普段は非常に友好的な犬種であるこの犬が、ステージ上では怒りの表情を浮かべている様は、バンドの音楽の本質を象徴しているかのようだった。彼らの音楽は単なるメタルの枠を超え、社会構造や時代の葛藤をストレートに反映するものとして、多くのファンに受け入れられていく。

公演は午前11時に始まり、京が両手を広げて観客を煽ると、重たいビートが響き渡った。楽曲“Isolated spiral”はPetit Brabanconの象徴とも言える一曲で、彼らの音楽の核を的確に表現している。京が体を捻りながらリズミカルに読経するようにグロウルを交え、同じくグルーヴにのったギタリストたちのエネルギーが観客の心を掴んでいく様は、まさに必見だった。

「クソどもが、吐き出してこい!」という京の言葉は、単なるステージ上からの挑発ではなく、観客との共鳴を生み出すメッセージであった。彼の激しい演奏に触発された観客たちは、一体感を持って声を上げる。彼らの音楽には、孤独や怒りを抱える人々への共感が込められており、聴く者の深層に響くものがある。「渇き」という楽曲が続くと、その叫びはさらに高まっていき、観客もそれに反応して不安定でありながらも活気に満ちたエネルギーを見せた。

観客のハンドクラップを合図に、次の“OBEY”に突入。その印象的なギターリフは、一見ポップにも見えるが、1つの音によって形作られるそのメッセージは、決して軽いものではない。心の奥深くに迫るような不穏な音楽と、京の声が織りなす緊張感は、聴衆を次の瞬間へと引っ張っていく。

「もっといけんだろうが!」という京の怒声を受けて始まった“Don’t forget”では、バンド全体が感情の昂ぶりを見せ、会場は大いに盛り上がった。この楽曲では、圧倒的なエネルギーと共に、Petit Brabanconの音楽がその凶暴性をストレートに叩きつけてくる。この瞬間、観客とバンドの心がひとつになり、狂気のような熱狂が生まれた。

最後に、ラストナンバー“疑音”でステージを締めくくる。京がマイクを放り投げ、ステージを後にした瞬間、その音はしばらく会場に響き渡っていた。彼らのパフォーマンスが残した爪痕は、その場にいる全ての人々の心に刻まれることとなった。

Petit Brabanconは2023年6月に新たなEPをリリース予定であり、夏には全国6箇所を回るツアー「INDENTED BITE MARK」が控えている。今回のパフォーマンスを経て、彼らの衝動的な音楽がさらに広がる予感がする。特に、コロナ禍の影響で苦しんできた人々にとって、その叫びや苦しみを共鳴させる存在であり続けることが期待されている。彼らの音楽がどのように進化していくのか、今からその行く先が待ち遠しい。

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