俳優座創立80周年記念公演『霧ぬけて』がいよいよ上演！

俳優座創立80周年記念公演『霧ぬけて』が上演決定

2025年9月19日から30日にかけて、東京都港区にある俳優座スタジオで、劇団俳優座の本公演No.360『霧ぬけて』が上演されます。本公演は、俳優座創立80周年を記念した特別なプロジェクトの一環として行われ、注目の作・演出は桑原裕子氏が担当します。桑原氏は、これまでも多くの舞台で実力を発揮してきた演出家であり、今回の公演も彼女の作風が色濃く反映されています。

本公演のテーマは「未来へつなげる人間の可能性を考える」であり、特に「愛情」が持つ歪みや依存の側面に焦点を当てています。物語は、DVから逃れ、自立を求める女性と、自らの存在意義を見出そうとする女性の再会から始まります。この出会いを通じて、彼女たちが抱える問題や現代社会が抱える複雑な感情が描かれます。

『霧ぬけて』というタイトルには、霧に包まれた状態から光を見つけ出す意味と、危機的な状況から抜け出すことの両方が込められています。このテーマは誰もが直面するものであり、桑原氏の巧みなユーモアを交えた表現に期待が高まります。

あらすじ

舞台はかつて多くの子どもたちが暮らしていた家。最後の子どもが巣立つ日、園長は生きがいを失い、私もまた仕事を失ってしまいます。行き場を失った彼女が、昔と同じような「霧の家」と呼ばれる場所にやってきます。そこには、誰にも見つけてもらえなかった人々が暮らしており、愛という名の執着や依存、さらには嘘、さすらいが交差する中で物語が展開されます。霧深き闇に包まれた彼らの生活を描いたこの作品は、一見すると難解なテーマですが、桑原氏の感じるユーモアによって、より多くの人々に共感を呼ぶことでしょう。