20代の奨学金返済、約6割が10年以上続く実態調査の結果とは
株式会社DeltaXが運営する『塾選』による調査が、奨学金の返済に関する深刻な現実を浮き彫りにしました。多くの家庭が奨学金を借りる際、初めに注目するのは「借りられる金額」と「実際にどれだけ借りるか」という点ですが、真に向き合うべきは奨学金を借りた後の何十年にわたる返済の実態です。
今回の調査では、20代の奨学金利用経験者100名を対象に、借入金額から具体的な返済状況までのデータを収集。その結果からは、多くの若者が直面する経済的な負担感が見えてきました。
奨学金を借りることの現実
奨学金を借りる際、家庭は「必要な教育を受けるための手段」としてこれを選ぶことが多いです。しかし、返済が始まると、多くがその重圧に気づきます。調査によると、借入総額の54%が200万円以上で、返済の重みを実感する声が多く寄せられています。「返済額が思ったより多く、大学に行く必要があったのか疑問に思う」といった意見は特に顕著です。
就職してから、給与明細を見て初めて実感する奨学金の重み。実際には初め、月々の給与から引かれる奨学金の返済が手元に残る金額を思ったよりも少なくし、生活に影響を与え続けるため、この負担感は年々大きくなっていきます。
月々1.7万円、返済期間の実態
調査によると、奨学金の平均月々の返済額は約1.7万円。最も多いのは「1万円以上〜1万5千円未満」で、次いで「1万5千円以上〜2万円未満」とされます。また、驚くべきことに、返済期間が10年以上続くのは約6割とされています。
多くの若者が25歳で就職し、結婚や子どもを持つライフイベントと奨学金の返済が重なる現実。この長期に及ぶ返済が、将来設計に大きな影響を及ぼしていると考えられるのです。
不安の声、将来への影響
奨学金に対する不安感を抱く人が約6割に上ることも調査から明らかになりました。それは家計への影響や、将来的なライフプラン、果たして完済できるのかという懸念など多岐にわたります。
「物価高で生活に苦慮し、奨学金の返済も圧迫材料になっている」といった声が多く上がり、これは多くの人にとって日常的な悩みに成りつつあります。返済後の生活や結婚、家の購入といった将来の選択肢を狭める要因としても影響が強いと言えるでしょう。
奨学金を見つめ直す
奨学金を選ぶ際は、単に借入金額を見て判断するのではなく、返済総額、期間、月額を総合的に考慮する必要があります。多くの人が「仕方のない選択だった」と感じている現実の背景には、教育の機会を奪いたくない保護者の苦悩があります。
将来的には、奨学金の条件や返済に関する事前の対話が、より良い選択を導くために不可欠になることでしょう。奨学金は進学の支えではあるものの、同時に長期間にわたる負担であるため、十分に検討を重ねることが重要です。
まとめ
この調査を通して、奨学金返済についての現実と、それに付随する多くの若者の心の声が見えてきました。将来の選択肢を考えながら、あらかじめよく考えて行動することの重要性を改めて認識することが求められています。進学後の生活をどうするのか、十分な話し合いを持つことが必要です。