新しい東北プロジェクト
2020-01-29 11:01:34

復興庁が推進するスポーツコンテンツを活用した新しい東北プロジェクト

復興庁が推進する「新しい東北」プロジェクト



東日本大震災からの復興を目指す「新しい東北」プロジェクトは、復興庁が立ち上げた地域活性化の取り組みです。インフラや住宅の復旧は進んできましたが、今後は「地域のにぎわい」を取り戻すために、住民活動や観光業の復興が不可欠です。特に観光産業は地域に広がる影響力を持ち、東北の復興に寄与する重要な柱となるでしょう。一方で、東北地方の観光業は全国的なインバウンドの動きに遅れを取っている状況が続いています。

そこで、復興庁は「新しい東北」交流拡大モデル事業を通じて、外国人旅行者の誘客を目指しています。このプログラムでは、各地域の特性を活かした新たな観光商品を開発し、訪問者に実際に体験してもらうことで、東北の魅力を広く認知させることを狙っています。特に、スポーツをテーマにしたツアーを通じて交流人口を増やすことが企画されています。

スポーツコンテンツの重要性と背景



福島県、宮城県、山形県には、屋外スポーツやアクティビティが豊富です。しかし、二次交通や風評被害の影響で、外国人観光客がこれらを十分に体験できていない状況があります。そこで、復興庁は今回のモデル事業を通じて、地域資源とスポーツを組み合わせたパッケージツアーを開発することを決定しました。

特に注目されているのが、まだあまり知られていないスポーツコンテンツの新規開拓です。具体的には、エビスサーキットでのドリフト体験や猪苗代湖でのSUPなど、ユニークかつ魅力的なアクティビティが盛り込まれています。また、人気のサイクリングやスキー、トレッキングなども再活性化を図っています。

モニターツアーの開催



2020年1月、この「新しい東北」交流拡大モデル事業の一環として、モニターツアーが行われました。このツアーには、韓国からの教員団体が参加し、実際に東北を訪れてスポーツ体験を行いました。ツアーでは、二本松市のスカイピア安達太良アクティブパークや五色沼トレッキング、宮城の蔵王樹氷めぐりなど、地域の特産を活かしたスポーツ体験が組まれました。

スカイピア安達太良アクティブパーク



この施設では、日本で唯一のスポーツクライミングの体験ができ、屋内でのスケートボードやスラックラインも充実しています。外部環境に左右されずにスポーツを楽しめるため、教育旅行や外国人観光客の訪問にも適しています。

五色沼トレッキング



自然に囲まれた五色沼では、その美しい風景の中で軽やかにトレッキングを楽しむことができます。特に韓国の観光客にとって、トレッキングは人気のアクティビティであり、リピート訪問を念頭に置いた素晴らしい体験となりました。

みやぎ蔵王樹氷めぐり



このツアーでは、雪上車を利用して樹氷を見るという独特の体験ができます。韓国では体験できないこの自然現象は、観光客に強い印象を与える要素となります。さらに、スキーやスノーボードといった冬のアクティビティも楽しむことができ、観光の可能性は広がっています。

ツアーの意義と参加者の声



モニターツアーに参加したソウル市教員団体のメンバーは、日本のスポーツ施設の充実度や自然環境の美しさに感銘を受け、地元の人々の親切さも評価しています。特に彼らは、教育旅行やスポーツ合宿の選択肢として東北地域の魅力を再認識した様子でした。復興庁によるこのプロジェクトは、単なる観光促進にとどまらず、国を超えた文化交流の一助となることが期待されています。

まとめ



「新しい東北」交流拡大モデル事業は、スポーツコンテンツを通じて観光復興を目指す重要な取り組みです。地域の自然とその魅力を存分に伝えることで、外国人旅行者の興味を引き付け、交流人口を増やすことが狙いです。復興庁の多様な支援を受けつつ、地域自らが新たな魅力を創造し、持続可能な観光につなげていくことが期待されます。

会社情報

会社名
「新しい東北」交流拡大モデル事業事務局
住所
電話番号

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