交通流モニタリングの革新
2024-09-30 15:51:34

光ファイバセンシングを活用した都市交通革新への道

光ファイバセンシングを活用した都市交通革新への道



日本の交通インフラの未来を大きく変える可能性を秘めた技術が登場しました。それは、IOWN(オールフォトニクス・ネットワーク)と呼ばれるネットワーク技術と光ファイバセンシングを融合させたものです。この技術は、一般道における交通流を広域かつ面でモニタリングする能力を持ち、迅速かつ低コストでの都市モニタリングを可能にします。

IOWN APNとは?



IOWNは、ネットワークに光技術を導入することにより、従来の通信速度や効率を飛躍的に向上させることを目指すプロジェクトであり、特にAPNは、その中核をなす技術です。IOWN APNでは、データの高速転送やリアルタイムのデータ解析が行われ、社会インフラに新たな価値をもたらすことが可能です。

光ファイバセンシングの進化



光ファイバセンシング技術自体は、通信用の光ファイバを利用して様々なセンサー機能を果たすもので、振動検知や交通量の計測、さらには道路の除雪判断支援などに幅広く応用されています。今回の取り組みでは、IOWN APNに光ファイバセンシング機能を追加する新たな接続構成を考案し、これを大阪市内の既存の光ファイバに適用しました。

この結果、光ファイバセンシングによる交通流のリアルタイムモニタリングが、広域にわたって行えることが実証されました。これは、従来の交通流計測方式の問題点を解決し、都市交通のリアルタイムな把握、さらにはデータの解析を通じた交通計画の改善に寄与すると期待されています。

製品開発の成果



本プロジェクトでは、大阪市内に敷設された5本の通信用光ファイバで実施した実証実験が重要な成果を挙げました。具体的には、交通振動を面的に同時測定し、リアルタイムでの車両の速度や交通量を200メートルメッシュで可視化することができました。これにより、交通状況の変動を即座に把握することが可能になり、例えば渋滞予測や都市交通計画における新たな基盤へとつながります。

今後の展望



今後NTTとNECを中心とした関係企業は、IOWN APNと光ファイバセンシングを利用した技術を全国に展開し、持続可能な都市モニタリングのインフラを構築する考えです。この技術は、特定のエリアに固定することなく、光ファイバの設置さえあれば任意の地点をフレキシブルにセンシングすることを可能とします。

未来に向けた研究開発と共創活動が進む中で、光ファイバセンシング技術の社会実装が進むことで、地域課題の解決にも貢献していくことが期待されます。都市交通をより良くするための新たな技術革新として、私たちの生活の質を向上させる役割を担うことになるでしょう。これからの希望に満ちた未来に向けて、光ファイバセンシングはその一翼を担うこととなります。


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会社情報

会社名
西日本電信電話株式会社
住所
大阪市都島区東野田町4-15-82
電話番号
06-6493-9111

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