日本ゼオンとQunaSys、数理モデルベースの本格展開に向けて業務提携
日本ゼオン株式会社と株式会社QunaSysは、数理モデルを基にした新しい研究開発アプローチを広めるための業務提携を締結しました。この提携では、ゼオンが長年にわたり培った材料開発の知識とQunaSysの数理モデリング技術を組み合わせ、両社が連携して研究者の現象理解と意思決定の向上を図ります。
数理モデルベース開発の背景
最近の研究開発の現場では、実験データやシミュレーション、AIなどの情報が増えています。しかし、それに伴って考慮すべき要素や仮説も増加し、複雑な現象を理解することが難しくなっています。この課題に対処するためには、現場のメカニズムを数学的に表現し、定量化することが重要です。そして次に、取るべきアクションを決定するための材料を数式を元に導き出す必要があります。
ゼオンはこれまで、社内で数理モデルベース開発を進めてきましたが、今回の提携を通じて、共同研究や企業の特定の課題に対するソリューション提供を強化し、外部への展開を本格化させます。これにより、数理モデルを単なる予測ツールではなく、研究者の思考と决定を支援する基盤として活用します。
本スキームのポイント
数理モデルベースの開発では、目的設定、要因分析、仮説の整理から数理モデル化、検証、そして結果の反映までの一連のプロセスを踏まえてモデルを構築します。このアプローチの利点は、予測精度の向上だけでなく、現象の本質を理解し、次に取るべきアクションを合理的に判断できる環境を提供することです。これにより、研究開発だけでなく、事業価値の創出にも寄与します。
ゼオンは、中期経営計画「STAGE30」において事業ポートフォリオの再構築を進め、データビジネスを成長のドライバーの一つと位置付けています。この数理モデルベースの開発もデータビジネスの重要なサービスの一環として育成される予定です。
今後、両社は数理モデルベースの開発手法と実例を蓄積し、さまざまな材料開発に展開していきます。
さらに、共同研究や業界向けソリューションの提供を通じて、製造業での数理モデルベース開発の社会実装を進め、研究開発の高度化と開発効率の向上に寄与することを目指します。これにより、競争力のある新たな製品開発が期待できるでしょう。
この提携は、ゼオンとQunaSysが持つ各自の強みを有機的に結び付け、先端技術を利用した新しいビジネスモデルを構築する一歩となるかもしれません。